見出し画像

【書評】通貨の日本史 無文銀銭、富本銭から電子マネーまで

貨幣がその価値を保ち流通するためには、その貨幣を発行する機関に対して利用者の信用が存在することが必要条件となる。
唐の仕組みにならい皇朝十二銭といった国産銭が造られたが古代、中国からの輸入銭に頼った一方で絹布・米の代替貨幣も使われた中世、三貨制度を形成した戦国・江戸前期、財政難で改鋳を繰り返した江戸中期・後期、明治政府以降の通貨政策といった日本の通貨の変遷の歴史を語っている。

本書の著者

高木久史著「通貨の日本史 無文銀銭、富本銭から電子マネーまで」
中央公論新社刊、2016年8月25日発行

著者の高木久史氏は、1973年大阪府生まれ。1996年、神戸大学文学部卒業。神戸大学大学院文学研究科、同大学院文化学研究科修了。織田町歴史資料館学芸員、安田女子大学文学部講師、同准教授を経て、現在、大坂経済学部教授。

本書の章構成

第1章 銭の登場<古代~中世>
1 都の建設のために
2 外国銭の奔流、国産銭の復活

第2章 三貨制度の形成<戦国~江戸前期>
1 シルバーラッシュの中の信長・秀吉
2 江戸開幕、通貨の「天下統一」

第3章 江戸の財政再建と通貨政策<江戸中期~後期>
1 改革政治家たちの悪戦苦闘
2 開港前夜の経済成長と小額通貨

第4章 円の時代へ<幕末維新~現代>
1 通貨近代化の試行錯誤
2 帝国の通貨と戦後

おわりにーこれからの通貨

本書のポイント

経済史の書籍では通貨に関して、「政府や金融や国際関係に関することが主に語られ」ることが多いが、本書では「各時代の通貨政策が庶民にどのような影響を与えたか」という点に重きを置いて語られている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?