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【書評】核DNA解析でたどる 日本人の源流

ヒトゲノムは、アルファベット4文字(A, C, G, T)で32億個用いて表現される、膨大なDNAの情報である。
これらのDNA情報が、2004年になってほぼ解明された。
これ以降、人間の遺伝子を研究する分野には革命といっていいような一大変化が訪れ、人間の起源もこれまでとは比較にならないくらい詳しく調べることが可能となった。
本書は、こうした技術革新の下、日本人の源流、すなわち「起源」を、DNAの情報にもとづく最新の研究結果を中心に、解き明かそうとするこころみの書である。

本書の著者

川戸貴史著「核DNA解析でたどる 日本人の源流」河出書房新社刊行
2017年11月15日発行

本書の著者の斎藤成也氏は、1957年、福井県生まれ。国立遺伝学研究所特任教授。琉球大学医学部先端医学研究センター客員教授。

本書の章構成

本書の章構成は以下のとおり。

1章 ヒトの起源 猿人、原人、旧人、新人…人類はいかに進化してきたのか
2章 出アフリカ 日本人の祖先は、アフリカ大陸からどう移動していったのか
3章 最初のヤポネシア人 日本列島に住むわれわれの源流を探るアプローチ法とは
4章 ヤポネシア人の二重構造 縄文人と弥生人は、いつ、どのように分布したのか
5章 ヤマト人のうちなる二重構造 従来の縄文人・弥生人とは異なる「第三の集団」の謎
6章 多様な手法による源流さがし Y染色体、ミトコンドリア、血液型、言語、地名から探る


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