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SuneのU面のみでのCP判断とPLL先読み方法の案

この記事ではSune(OLL27: R U R' U R U2 R' )のU面ステッカーのみでのCP判断の方法と個人的に考案したPLLの先読みの方法を紹介します。PLLの先読みについては思いついたばかりの未熟な方法で実践的ではないかもしれませんが新しい技術が生まれるきっかけになれば幸いです。

U面ステッカーのみでのCP判断

Suneのケースでは反転しているコーナーが三つあるのでU面ステッカーのみでのCP判断が可能です。対面色がU面に向いているコーナーの位置関係からskipかdiagonal swap、F swapかB swap、L swapかR swapの2パターンに絞り込み、センターの位置関係とU面のステッカーを比較することで交換パターンを特定します。
※対面色:海外配色では白と黄色、緑と青、赤と橙が対面色になります。

skip(上)とdiagonal swap(下)は以下の画像のように対面色が対角(UBL, UFR)になります。

画像1

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F swap(上)とB swap(下)は以下の画像のように対面色が前後(UBR, UFR)になります。

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L swap(上)とR swap(下)は以下の画像のように対面色が左右(UBL, UBR)になります。

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対面色が対角→skip, diagonal swap
対面色が前後→F, B swap
対面色が左右→L, R swap

ここまでは直感的でわかりやすいのではないでしょうか。

次にセンターの位置関係とU面のステッカーを比較することで交換パターンを特定します。白クロスをD面にしたとき側面のセンターは右周り(y方向)に

緑→橙→青→赤

となります。同じようにSuneで反転しているコーナーのU面を見ていきます。

skipのケースでは

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(緑)→橙→青→赤

となり、上記のセンターの位置関係と一致します。
※上の画像では緑はありませんが、残る3色の並びで考えてください。

diagonal swapのケースでは

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(緑)→赤→青→橙

となり、上記のセンターの位置関係と一致しません。

同じように残りのケースでも調べると、
skip, F, L swap→一致
diagonal, B, R swap→不一致

となり、対面色の位置関係でわけたグループの2ケースの内どちらか特定できることがわかりました。下の図を参考にして是非練習してみてください。

画像9


PLLの先読み

ここからが本題です。CP判断でもある程度PLLの判断時間の削減が期待できますが、どのPLLが来るか完読み出来ることが究極だとするとまだ努力の余地がありそうです。

今回はCP判断に加えて、ヘッドライトの位置と色、UF、URエッジのEPも利用してPLLを先読みする方法を紹介します。※suneのみです。

EP

EPもCPと同じように無交換、対面交換、隣接交換に分類できます。EPLLで言うと、skipとHpermが無交換、Zpermが対面交換、Upermが隣接交換です。

CPと違ってEPでの判断をしようとすると面倒なのが、パーツの反転がない場合、キューブを傾けずに側面の色を見ることが出来るエッジがUFのみであることです。なのでここではUFエッジに加えて、Sune(R U R' U R U2 R')の4手目のUでUFエッジに移動するURエッジを利用して判断することにしました。最悪、手順前にキューブを傾けて見てもいいと思います。

SuneのEP判断で利用する2つのエッジは以下のように移動します。

UF→UF(そのまま)
UR→UB

手順後UF, UBのエッジの色の関係でEPの交換パターンを以下のように絞り込むことが出来ます。※以降はエッジの位置は全てsuneの手順後のものです。

UF, UB 隣接色→EP隣接交換
UF, UB 対面色→EP無交換、またはEP対面交換

※エッジかコーナーが単独で2点交換になることはないので、CPが隣接交換の時はEPは無交換以外になります。

CPskip

ではCPがskipのケースから見ていきます。

HL(ヘッドライト)の位置と色:F面にUBRコーナーのU面色のHL
①UF, UBが隣接色の場合→Uperm

②UF, UBが対面色の場合→F面HLとUFエッジの色の関係確認
F面HL, UF隣接色→Zperm
F面HL, UF対面色→Hperm
F面HL, UF同色→skip

隣接色をU面のみでCP判断したように区別すればAUFまで読めそうですが、判断時間がかかりすぎると考え断念しました。

CP隣接交換

量が多くなるためF swapのみ紹介し、残りの隣接交換のケースはスプレッドシートで判断基準を公開します。

HLの位置と色:F面にUBRコーナーのU面色のHL
①UF, UBが隣接色の場合→UF, UBエッジとHLの色を比較
UB, F面HLが対面色→Ra, Rb perm
UB, F面HLが同色→Ga, Gc perm
UF
, F面HLが同色→Jb, Ja perm

②UF, UBが対面色の場合→UF, UBエッジとHLの色を比較
UF, F面HLが隣接色→Aa, Ab perm
UF, F面HLが同色→F perm
UB
, F面HLが→T perm
UF, F面HLが対面色→Gb, Gd perm

skipケースでのAUFと同様、小文字違いのPLLの区別は断念しました。L, R swapではTpermとFpermの判断がつきませんでしたが、それぞれL面、R面にヘッドライトが現れるケースのためここまで絞り込めればほとんど判断時間は変わらないと考えました。

その他のケース
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1-83VRFa2dyu7LW_y8qmZYD3N2NdZijxMIIUraDaQL_Y/edit?usp=sharing

CP対角

①UF, UBが隣接色の場合→V, Y perm

②UF, UBが対面色の場合→Na, Nb, E perm

対角ケースではPLLの特定までは至りませんでしたが、ここまで絞り込めればある程度は判断時間を削減できると考えました。※②の場合は一側面判断が容易です。

おわり

PLLの先読みはS鎌選手やT渕選手のようなごく一部のトップキューバーだけが感覚的に使っているテクニックで未だに理論が確立されていないように感じます。

今回、自分なりに実践可能な方法を考えてみましたが、全てのOLLに対して判断基準を作り習得することを考えると現実的でないようにも感じる一方で、判断基準を更に効率化して練習を重ねることで実践可能なような気もします。とりあえず十字OLLではZBLLよりも少ない負担でPLL常時完読み出来る状態を目指してやってみようかなと思ったり思わなかったりします。

長い記事を最後まで読んで頂いてありがとうございます。スプレッドシートにまとめた判断基準は作業の性質上入力ミスをしている可能性があります。お気づきの点がありましたら連絡いただけるとうれしいです。

記事の内容確認をまっしゅさんにお願いしました。ありがとうございました!また、記事内の画像はVisualCubeを利用して作成しました。




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