七五調

 前に書いたように99歳の男性と92才の女性との3人の飲み会ではカラオケになることが多いのです。私が歌うのは主に昭和の歌謡曲・演歌です。和製フォークも好きですが、お二人には合わないかなと歌いません。だから歌う歌は殆どが七五調になっていますね。日本語は基本的に七五調なのかなと感じていました。和歌、短歌、俳句も七五調であり、少し陰キャな感じがしていると思いませんか。そして、それは日本人の心情だと思っていました。
 しかし、最近変わっているように思います。例えば私がアメリカ(の時代)の終わりの始まりと感じているトランプ元大統領のことです。ニュース等で「もしトラ」「ほぼトラ」という言葉がよく使われますが、四文字であることに気がつきました。何時から四文字が使われ出したのかなと思うのですが分かりません。しかし、かなり前から、ギャル語で「アケオメ」「コトヨロ」等が使われていることに気がつきました。そして、その語感として陽キャな感じがしませんか。そして、それらの四文字に対して私も含めて誰も違和感を持っていないように思います。小さい頃は七五調の言葉がぴったりしていて、四文字言葉等には違和感を感じていたように思います。これは何故なんだろうと考えると、演歌が流行らなくなったように陰キャなことを好むことが日本人の心情から薄まって、陽キャに移行しているのかなぁと感じます。
 もちろん厚労省の医療費抑制への方向転換策により医者に行っていたシニア層が、最近はカラオケに集まっていますので、聞いたこともない新しい演歌があることは知っていますが、やはりマイナーな感じは拭えません。これらの歌はシニア層を中心とした一部だけの文化であり、消滅に向かっているのだと思います。人数的には平成以降よりも昭和・以前世代が多いと思うのですが、時の流れでしょうか。
 結論として昭和40年代以降に日本人の心情は陽キャへと移行しているのかなと思います。そして和歌・短歌・俳句等昔の文化・文学は先細りになるのかなと思います。少し寂しい気はしますが仕方ないのかも知れません。

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