鬼の霍乱 Ⅱ

 東北・北海道では天災的な雨が続いているのに、こちらは毎日カンカン照りが続き、あの雨をこちらに降らしてくれれば両方助かるのにと思っていました。さすがに元気な私も少し体調が良くないなと感じてきました。一番の理由は酒が進まないことです。近くの酒造会社に美味しい酒があり、好意で出荷を止めて私のためにだけストックしてくれていて月に6升ずつ買っているのですが、今回は40日過ぎてもまだ4合ほど残っています。暑いのでビールを飲むせいもあるのですが、涼しい時もあまり進まないし、美味しさもあまり感じないのです。
 体にも少し異変が起こりました。右の乳首が軽く痛み肌着がこすれても痛いのですが、傷も虫刺されの後もありません。そして乳首の真後ろの背中も痛痒いのです。鏡で見るとかぶれたようになっています。汗をかいても面倒なのでシャワーも浴びずにシャツが乾くのを待っている生活をしていたので汗疹かなと、そのままにしていたら先日痛みはじめました。
 かなり悪化したようだから、仕方なく医院に行くことを決意しました。大抵の異変はしばらくすると良くなるので、そのままにしていましたので、歯科医院以外に行くのは、おそらく10年ぶりくらいですから。診察が始まって背中を見せるとすぐに「帯状疱疹の検査キットを使いたいが、自己負担になります」と言われて承諾すると陽性ですと言われました。小中の頃かかったことがありますと言うと、年代別の患者数表を見せられ70~80代がピークでした。
 背中のかぶれを見てもこの病気ではないかと疑わなかったのは痛みが少ないからです。子どもの時は痛くて我慢ができなかったように思います。仕方なくあの時は人生の痛みをあまり知らなかったので、これくらいでも我慢できなかったが、人生の痛みを十二分に知った今ではこのくらいの痛みは我慢できるようになったのだと納得しましたが、帰ってネットで調べると痛みも軽重があると知りました。
 薬をもらうために薬局に行きました。初めてです。この間まで一緒にバドミントンをしていた若い女性が退職して他県にある実家に帰り次の仕事として、薬剤師は大学出ないとなれないが、薬局で働くための資格は取れるのでその勉強をすると言われたが、具体的なことが分からなかったのですが、やっと分かりました。そして薬代は自費負担の検査薬代も含めた診察費の約3倍でした。「医者より薬局の方が儲かるんじゃねぇ」と感じ、医者は何故医薬分業を認めたんやろ。別店舗で薬局も自分で経営したら今まで以上に儲かるんかな。
  
 

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