自己管理

 多分どこかで書いたと思いますが、「3分以上前のことは聞くなと家族に言ってます」、と「父さんの辞書には忘れる、MUST(ねばならない)の2つの言葉はない」ということに関連して最近言われたことを書きます。

 これらの言葉を聞くと言いたいことを言い、やりたいことだけをやる人というイメージになりませんか。私自身そう思っていました。だから嫌われるのは当然だと思っていました。そして酒は1日に3~5回飲んでいます。当然昼間からです。また、食事はいわゆる普通の夕食をとるのは週に2~3回以下です(夜遊びーバドミントンの練習日だけ)。それ以外はご飯類は食べず、おかずを肴にして飲酒です。朝は牛乳コップ1杯にお菓子を少しついばみ、その後喫茶店でモーニングを食べます。帰宅したらすぐ酒です。休肝日もありません。食べたいときに食べ、飲みたいときに飲みます。ですから栄養士さんがいたら、不健康な食生活の見本になるのではないかと思っていました。しかし大部分の日本人が毎日3回食亊するようになったのは明治以降だったはずだという思いもあります。

 ところがつい最近、バドミントン仲間の古希の人と話していると休肝日を週2~3日作っているといわれました。「すごいなあ、私は休肝日は年に1日あるかないかやでぇ。前日に飲み過ぎたときだけ」と言うと、「それはあんたが自己管理できとるからや。わしは強制的に休肝日を作らんといかんのや。缶ビール1本ぐらい、まあええかと飲みはじめたら際限がなくなってしもて、次は焼酎とか酒となって止まらんようになり、ぐだぐだと飲み続けるんよ」と返されました。

 びっくりです。自己管理というのとは無縁の生活をしているつもりだったのですから。お茶飲み友だちの女性たちとの話しの場で食生活の話になったときも食事時刻や回数・栄養は一切考えたことがない。食べたいときに食べて飲みたいときに飲むだけですと言いました。私のことをある程度理解してくれている人たちですから、「体が食べたい物や時刻を知っているから、それに従っとるんやな」と言ってくれたので、「その通りやがな。学生時代に道路脇の草を食べたいと思たら野菜不足と思て野菜を食べたんよ」と答えていました。

 ですから自己管理ができている等と感じたことはありませんでした。好き勝手に生活していると思っていました。そこで自分の生活を振り返ってみました。確かに1日に3回以上酒を飲んでいましたが、その日の飲み始めに2合コップに酒を入れ最後に飲み終わってもコップの中には酒が少量残っていて翌日に持ち越しています。それ以上飲みたいと思わないのです。愛煙家が仕事始めや一段落したときの一服に近いかも知れません。そして、一度に多量飲むとしんどくて次のことができなくなります。もちろん楽しい仲間と飲むときは別です。かなり飲みますが長時間になりますから量は気にしていません。そして自分は偏食で食べたいものだけを食べていますが、あるとき親戚との会食中に「奥さんによう仕込まれとるな。野菜ばっかり食べとる」と言われたことがありました。え~とびっくりしました。私は野菜が好きなのです。一番好きなのは肉と野菜を使った料理です。これが出ると野菜から食べ始めて肉が最後に残ります。肉や魚も食べますが刺身は殆ど食べません。自分は偏食だと思っているのですが、誰にも言われたことがないのです。野菜が好きな人は好き嫌いがなく何でも食べる人と思われているのでしょうか。また夕食後に何か食べることは先ずありません。食べてはいけないのではなく食べたいと思わないのです。そして60歳代の頃より70歳を超えてからの方が元気なように感じています。

 ここまで書いて「己の欲するところに従えども矩をこえず」を思い出しました。どちらかと言えば嫌いな言葉ですが。何か形に入れられたり束縛されるのが大嫌いと言うのもありますが、他人に褒められるのが苦手だから。一方でそういえば上の言葉の前には「70にして」が付いているし、私も70歳代だしなあと感慨にふけったりもしています。

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