鹿児島県頴娃(エイ)町の「エイ語」が鹿児島出身のぼくも聞き取れなかった
「鹿児島弁ってどんな方言?」と尋ねると、多くの人が「語尾に『ごわす』って付ける」「人を『○○どん』って呼ぶ」と答えるだろう。
実は今の鹿児島県民はほとんど「ごわす」も「どん」も使わない。筆者は生まれてから18年間鹿児島で過ごしたが、ネイティブな「ごわす」「どん」を一度も聞いたことがない。Facebookでつながっている鹿児島の友達約50人も、教師として36年間鹿児島各地を転々としてきた父も耳にしたことがなかった。ドラマに出てくる薩摩藩・西郷隆盛やアニメ・マンガの鹿児島キャラが使って全国に定着したのだろう。ぼくにとっては「話し手のいない鹿児島弁」なのだ。
とはいえ鹿児島弁の代名詞である「ごわす」「どん」が完全に消え去っているのも同郷の身として寂しい。県内の地方や年配の方の中には、現代でも「ごわす」「どん」を使う人がいるのではないか……と探ってみたら、「どん」を使う地域を発見。
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