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#114 凪のような日々

2022年になって4ヶ月と15日が経過して、昨年までの主たる業務だった「ニューモデルに乗って、その印象を記す」という作業は、未だハスクバーナのノーデン901を1台こなしただけで、これは我ながらなかなかのものだと思わざるを得ないのだが、だからと言って仕事をしていないのかと問われるとそうでもなくて、書く対象は毎日そこそこにあり、この7~8年は避けることができていた徹夜などというものを今年に入ってから2日ばかり経験できたことが、若かりし頃のようで新鮮だったとかなかったとか。

 そういうちょっとした見極め間違いを除けば、大体毎日同じようなことを同じようにこなしており、たとえばそれは朝起きて、コーヒーとパンをお腹に入れて、朝ドラを観て、ちょっと仕事したり本を読んだりしてお昼ごはんを食べて、またちょっと仕事をしたり本を読んだり仕事をしているうちに夕方になって、なんとなく冷蔵庫にあるものを食べた後、三たびちょっと仕事をしたり本を読んだりして、いよいよひと段落ついたと思ったらワインを2~3杯流し込み、あぁお風呂入らなきゃ、とぐたぐたしているうちにうたた寝して……という日々であり、それ以外は打ち合わせやインタビューやインストラクター業務が10日に1度くらい入ってくる程度に過ぎず、しなくていいこと、やりたくないことを用意周到に避けながら結構快適にやっているとかなんとか。

 SNSの頻度を減らして、そのぶんnoteを書き始めたのは、ささやかな変化と言えば変化ではあるけれど、そこになんの目論見もなく、これまでは仕事につながればいいなぁという助平心でやっていたSNSを介してのアウトプットは充分に目的を達成したと判断し、これ以上は仕事をこなせそうにないし、こなしたくもないので、ただただ自分自身に対するインプットとして、ほぼ誰も見ていないこの場を楽しんでいて、だとすると徹夜で原稿を進めなきゃいけないような日は、こんなどーでもいいことを書かなきゃいいのに、とあきれつつも、書くことでなんとなくすっきりしたり、区切りがついたりするから案外これはこれで悪くないような気がしないでもなく。

 ところでサーキット走行で座学を行う際は、皆さんにできるだけだらだらぬるぬるぼやぼやと緩急のない走り方を心掛けましょう、と伝えていて、それはつまりドカーンと加速してガツーンとブレーキを掛けるようなメリハリなんて危ないと考えているからに他ならず、メリハリも度が過ぎればムラや波につながることが想定され、だったらそれよりもスルスルッとなめるように粛々淡々と走った方が、いわゆるスムーズとか滑らかと表現できるシームレスなライディングと言えるのではないでしょうか、という主義に立ってお伝えしてきたわけです、はい。

 人様には、そういうだらだら走りを推奨してきたのに、自分の仕事や生活には取り込めていなかったことを猛省し、最近ようやくこうして実践できる環境を整えられたことに対して、成長を覚えていると言っても過言ではなく、気持ち的には今が一番安定しているように観察されるのでなかろうか、などという事実を本日はとりとめもなく、はたまた抑揚もなく書き留めておいた次第。おわり。

 

 

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