見出し画像

#134 鉛筆に左右される人生

公的な書類はもちろん、普通の書類でもボールペンを使うことが一般的だ。一般的というよりも、そうじゃないと受け付けてくれなかったりする。「黒のボールペンで記入してください」と注意書きがされていることも多く、ほぼ強制だ。
 
文字が不明瞭になったり、第三者による改ざんを避けるため、というのが主な理由である。プロテクト機能としてはかなり脆弱ながら、まあ確かに鉛筆よりはましかもね、という気はしなくもない。
 
一方、学生の多くはシャープペンや鉛筆を使うことが一般的だ。ボールペンや万年筆の使用は、禁止されているところも多い。授業でノートをとる時も定期的な試験もそのはずで、高校や大学の入試もそう。
 
入試ってものは、多くの生徒にとってそこそこ人生の一大事である。なのに、本人の落ち度以外のアクシデントで不明瞭になったり、悪意の第三者によって書き換えられる可能性が高まるシャープペン、もしくは鉛筆を強要される不思議。もちろん、それが試験中なら消しゴムで容易に消し、間違いを正せるというメリットはあるものの、シャープペンや鉛筆にふりかかったアクシデント、もしくは悪意によって人生が狂ったひとがいないとも限らない。逆に、一か八かで鉛筆を転がし、いい方向に人生が導かれるひともいるかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?