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#096 回転はノスタルジック
「頭の回転が速い」なんてよく言うけれど、あれはなにが回っているのだろう。ひとの身体の内部には回っているものがなにもない。目が回ると言うけれど、回転しているわけではない。
一休さんがとんちをひねり出す時に、頭を指でくるくるとするけれど、あれのことだろうか?
回転という動きに力や英知を感じるのは確かだ。エンジンのクランク、飛行機のプロペラ、機関車の車輪なんかがそう。どれもいかにも頼れる感じがする。パワー出しまっせって感じ。レコード、CD、カセットテープは回りながら音楽や物語を紡ぎ出し、ひとを奮い立たせる。それもまた力だ。
内燃機関がEVになり、音楽は配信され、回転を意識する機会が減ってきている今、「頭の回転が速い」なんてのは伝わらない表現になるかもしれない。昔はよくテレビで「VTR、回転」なんて言ってたよね、そういえば。次に止まる回転はなんだろう? 洗濯機とか? とりあえず、タイヤは回っていてほしい。地球は回り続けていてほしい。
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