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#289 気骨

昨日の毒舌ネタに関連して。ホンダ界隈のひとからは、未だに時々「伊丹さん、あの時のあれはさぁ……」と言われることがあるCRF450L評。ホンダの矜持として、あそこまで無理して送り出してくれたことに感謝しつつも、「とはいえ、これではなぁ」と思うところも多々あり、4年前に書きました。

他にも助走というか、火種のようなものがあったとはいえ、これがほぼ決定打になり、「とりあえず、ホンダには文句つけるやつ」という認識が一部に広まって今に至ります。あ、でも最近のモデルで言えば、ホーク11とか、CBR600RRとか、CBR250RRに対しては好印象ですし、CB750ホーネットの走りには心底期待しています。

毒舌的なものを個人のSNSやブログで垂れ流すことは簡単ですが、本当に注目すべきは、それをよしとしてくれるメディアがあり、気骨のある担当編集者がいてくれることでしょう。CRF450Lの時の担当さんは、「伊丹さんが書かれていることの意味は、僕のスキルでもなんとなく想像できます。だから原稿はこのままいきます(掲載します)」と男気MAX。自身でもそのエンジンやハンドリングを体感してくれた上で、「あとのことはお任せを」とゴーサインを出してくれました。

2輪系メディアにこうした編集さんは少なく、製品やメーカーに対する批判的な記事が世に出ることはほとんどありません。広告がもらえなくなることを恐れ、クライアントに対して異常なほど下手に出る出版社・編集部が珍しくないからです。まぁ、実際にそうなることも珍しくないわけですが、その点、4輪を主体とするメディアは(僕の知る限り)、ジャーナリズムがしっかりと守られています。

下記の記事も然り。これ、まったくの偶然なのだけど、CRF450Lの試乗記と同じ日(2018年12年28日)にアップされ、一夜にして「とりあえず、手当たり次第に文句つけるやつ」へと特別昇格したようです。

もっとも、ホンダに対しては少なくない愛がありますが、この団体に対してはまったくなにも。ものを評価するという行為を舐めんな、という思いを今も持っています。これこそ2輪系メディアでは書かせてもらえませんけどね。



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