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#235 おもてなしか、余計なお世話か

イタリア生まれで、だいたい日本育ち。仕事で世界のあっちこっちへ飛んでいる知り合いがいて、日本のトイレの話になった。ウォシュレットがいたるところに標準装備されているのは日本ならではのもので、彼曰く「もうあれなしは無理」と。日本生まれ日本育ちの僕はあれが大嫌いで、いまだかつて一度も使ったことがないし、きっとこれからもない。紙が好き。自分のお尻くらい自分で拭く。

ただ、この紙にも日本ならではのギミックがあって、海外でミシン目が入っているタイプに出会った記憶はない。彼に聞いても、そう言われればそうかな、と。

このミシン目文化が日本独自のものかどうかは分からないのだけど、たとえばペーパークラフトやバルサ材の工作キットが簡単にくり抜けるようにしてあるのも、日本の製品に多いようだ。海外のものは、彼が知る限り、それが小さな子ども向けであってもハサミやカッターを使って、自分で切り出すようになっている。

日本人ならではの気遣いなのか、過保護なのか。

トイレットペーパーのミシン目にも良し悪しがあって、ミシン目の手前で事足りるはずなのに、ついキリがよいからと少し余計にクルクルして無駄に使ってしまう場合もある。

スポロガムと切手。ミシン目を歓迎するのは、これくらいでよいのではないか。

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