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#131 左手で言葉を紡ぐという野望

手には利き手がある。日本人の多くは右利きなので、道具も環境も右手優先で設計されていたり、配置されていたりする。はさみやカメラのシャッターがそうだし、駅の改札も右手でピッとした方が通りやすい。パソコンのエンターキーは右側に大きなボタンがあり、地味なところでは急須がそう。左利き用の急須ってあるのだろうか。
 
人間が進化する過程で、なぜ両利きにならなかったのかが不思議。二足歩行までがんばったのだから、そんなにややこしいことでもないだろうに。両手の自由度が増したついでに、右も左も同じように使えた方が便利やん? とはならなかった。なにゆえあと少しのところであきらめてしまったのか。
 
なわけで、まだ開花していない能力があるに違いないと考え、1年半ほど前から積極的に左手を使っている。字を書くまでには至らないけれど、ごはんを食べる時の箸やフォーク、歯をみがく時の歯ブラシなんかは左手。ほんの些細な時間とはいえ、だんだん慣れて、動かし方や感じ方が繊細になっていく感覚は気持ちいい。
 
両利きになって右脳と左脳が両方いい感じに活性化され、頭が冴えに冴えてすらすらと言葉を紡ぎ出せるようになったら素敵やん。それが狙いなのだけど、今のところその兆候はない。

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