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#067 「永久」をたやすく

憲法第9条のことがしばしば取り上げられますよね。

「戦争放棄を宣言しているんだから自衛隊は違憲だろう」
「いやいや、だから自衛って言ってんじゃん。守るための手段を持つことは当然アリってことでひとつよろしく」みたいな。

このあたりは解釈に幅がありますから、いくらでも喧々囂々してください。それよりなにより、この第9条には根本的におかしなところがあると思うのです。

ちなみに下記がその文言です。


第二章 戦争の放棄
第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2) 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


問題は「永久にこれを放棄する」の「永久」って部分。憲法はもちろん改正していいものですし、そうあるべきですが、「永久」って明文化しているものを「なにせ昔に決めたものですから」とか「まさかこんなことになるとは思ってなくて」とか「てへぺろ」とか言いながら、無かったことにしていいわけがありません。「永久」という言葉に効力があるのなら、本来議論にすらならないのでは?

だから憲法改正反対、ということを言いたいわけではなくて、そんな文言はたやすく入れ込んでしまった浅はかさに信用ならないなにかを感じるわけです。子どもの頃、ちょっとしたことですぐに「命賭けるから」なんて言ってましたが、あれと同質の軽々しさを思い出しています。

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