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#421 かならず

ごはんを食べながら、テレビを観ていた。ドラマの中で「あんなに生きようと必死だったのに……」みたいな台詞があって、一度はなんとなくスルーしたものの、ちょっと変じゃね?と思い返すなど。

かならず死ぬと書いて、必死。なのに、生きるための心意気として使われていたからだ。もちろん必死には「力の限り」という意味があるのは分かってんですよ。分かってはいるものの、あらためて文字にすると違和感があるよねって話。「必読」とか「必見」、「必殺」は、その文字通り、「かならず読むべし、見るべし、殺すべし」だけど、「必死」はそうならない。同じ音の「必至」は、ちゃんと「かならずそうなる」って意味なのにね。

そんなこんなで「必」という漢字をじっと眺めていると、その形がよく分からなくなり、なにも見ずにノートに書こうとしたら、ものの見事に途中でペンが止まった。いや、途中じゃないな。どこが一筆目なのかとまどい、そもそも書き始められない。

頭、変になってきたのかな、と心配になって検索してみると、漢字辞典でさえ、最大3パターンの書き順を掲載していて、どれが正解かは明確じゃないらしい。へぇ~と、ちょっとだけ安心。

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