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#150 上流

川は上流に行けば行くほど、狭く細く、流れはきつく、岩がごつごつとしていて分け入りづらい。ただし、そのぶん清らかだ。
 
下流に行けば行くほど、広く緩やかになり、水量は多いけれど、得体の知れないものが浮いていたり、沈んでいたり、臭っていたり。
 
どんな仕事にも、どんなチャレンジにも源流があって、最初のピュアな想いが美しい流れを作り出す。だけれども、時間やひとや自分がそれを濁らせる。鋭利さが失われ、どんどん鈍くなっていく。
 
パドルを漕がず、ただ漂っていられるところまで流れてきてしまったなら、一度川岸に上がり、上流まで戻った方がいいと思う。なかなかできることではないけれど。
 

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