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#210 誰だってライター

音楽を聴いたり、食べ歩きをしたり、スポーツを観たり。そうやってなにかをインプットする行為は楽しい。気分が高まる。

それだけで満足できるひともいるけれど、そうでないひともいる。ギターを弾き、カラオケで歌い、家でそばを打ち、草野球チームに入り、サーキットを走ってみる。そうやってなんらかの形でアウトプットしたくなる。自分の力や技を試したくなる。

ただし、時間や場所やコストの問題もあって、いつでもどこでも自由きままにそれらをするというわけにもいかず、実際にアウトプットするひとと機会はグッと絞られる。

その点、文章を書くという行為は、ハードルが無いに等しい。スマホなりパソコンなりがあれば、いつでもどこでも文字を通して表現ができる。ほとんどの場合、コストの意識もないと思う。中でも、SNSほど手軽なアウトプットもなく、誰もが表現者だ。誰もがライターであり、小説家であり、エッセイストであり、脚本家である。

そんな圧倒的大多数の中で、自分の文章に商品価値を見出してもらわなければいけないのだから、我が仕事はなかなか大変だなぁ、としみじみ。負けるつもりは全然ないけれど。インプットによる影響を可能な限り廃し、オリジナリティに徹することが活路だと思う。まあ、当たり前だけど。

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