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#319 八代本読了

昨日届いた『突っ込みハッチの七転び八起き』を読了。奥様のあとがきも含め、よき内容でした。当時の『RIDERS CLUB』や『CYCLE WORLD』、『GRAND PRIX ILLUSTRATED』はもちろん、あの頃を振り返った『RACERS』あたりも併せて読むと、一段と味わい深いものになるのではないでしょうか。

『RACERS』のVolume.04 には、編集やライターとして割とどっぷり関わったわけですが、その号に八代さんが寄せてくださった「我が愛憎のNSR500」の生原稿を読んだ時のインパクトはなかなかのもの。現役時代もその後も勝負してんなぁ、としみじみ思いました。

このVolume.04の制作(2010年4月~5月)は、めっちゃくちゃ面倒くさかったです。昔の雑誌やフィルムが保管されている編集プロダクションに何日もかんづめになってどうにか校了にこぎつけたわけですが、途中で何度も放り出しそうになりながらもモチベーションを保てたのは、締切直後にマン島TT参戦にむけて、出国することが決まっていたから。よりはっきり言えば、お金です。そこそこまとまった原稿料が振り込まれることが分かっていたため、それをレース資金にあてたい一心で、くる日もくる日も過去数十年分の記事やデータと格闘。おかげで、1ケ月近くに渡るマン島での住居兼メンテナンスガレージの賃料分くらいを捻出することができました。

ところで、八代さんと初めて会ったのは、たしか1999年の年の瀬のこと。現役引退後、ジャーナリストとして活動されていた八代さんが、僕の勤務先だった出版社に打ち合わせに来られ、社長室にお通ししたのが最初です。(うわ、八代さんやん)と思いつつも平静を装っていたつもりですが、当時の上司(後の奥さん)に「伊丹さん、すっごい緊張してなかった? なにかで有名なひとなの?」と言われたことを覚えています。


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