Leica M8
昨年ちょっとした縁があり、Leica M8をしばらく使わせてもらう機会に恵まれた。
レンズは以前使ったこともあり信頼のおけるNOKTON classic 40/1.4を一緒にお借りした。
普通に写るな、と思った
そしてそれ以上の感動は無かった
当然だ
ただのAPS-Hのカメラなんだから
ライカというカメラの歴史的価値についての知識は全くない。
でも多くの人が「ライカはいいぞ」と言うのを目にしているうちに、刷り込みのように「いつかはライカ」と思うようになっていた。憧れの対象だったのも事実だ。マップカメラで手持ち機材の下取りシミュレーションをしながらパソコンと睨めっこした回数は両手の指じゃ足りないはず
ライカなら何か特別な写真体験ができる。そう期待していた自分に突き付けられたのは「どのカメラでも写真は変わらない」という当然の事実だった
「純正レンズを使ってから言え」「たった数日使った程度でライカの良さはわからない」
持ってる人は思うかもしれない、でもフィーリングが合うカメラなら使ってすぐにいい写真が撮れるのを経験で知っている。誰かにとってライカは素晴らしいカメラかもしれない、でも自分とライカの相性が悪かった。ただそれだけだ
買ってしまえば簡単に手放すことはできないし「こんな高いものが悪いわけない」とバイアスを掛けてしまうかもしれない、実際に手に入れる前にフラットな気持ちでこのカメラを体験できたのは、自分にとって良い事だったと思う。
ライカを買うか悩んでる人は結構いるんじゃないかと思う。カメラはそれぞれ好きな物を使えばいい、身の丈なんて気にする必要はないと思う。でもマウントを取るために高い機材を求めたり、SNSの情報に流されて勢いだけで手を出す前に、もう一度「カメラは道具で、撮り手しだい」というのを手持ちの機材を眺めながら考えてもいいのかもしれない。そう思った。
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