人的補償 3

 山川選手のFA移籍に伴う人的補償が甲斐野投手に決まりましたが、では和田投手という情報は何だったのでしょうか?「人的補償は和田投手」と報じたのは日刊スポーツでした。誤報かと思ったのですが、こちらもソースが日刊スポーツですが、西武は10日の時点でソフトバンクから出されたリストから和田投手を指名する方針を固めていたのだそうです。方針通りに和田投手で打診したが、反響の大きさなどを鑑み両球団が話し合って急遽方針を転換したということでした。

 日刊スポーツが真実だとして、「反響の大きさなどを鑑み」とありますが、反響が大きくなることを予測して協議したのか、それとも実際に反響が大き過ぎたから協議したのかと言えば、やっぱり後者なのかもしれません。そうなると、SNS等の反響の大きさで方針が変わったと言えますが、日刊スポーツがすっぱ抜かずに、球団発表が先になったらこの変更はなかったのかと思うとこれはダメなんじゃないかと思います。正直、ライオンズが和田投手を獲ろうというのは、ちょっと「腹いせ」のような印象を受けてしまいますが、やっぱり和田投手はプロテクトしておかなければいけない選手でしょう。巨人が同じ西武に内海投手を獲られているのですから、推して知るべしです。

 「獲られて」と書いてしまうと、ソフトバンクが被害者みたいになってしまいますが、これはルールに則ったお話ですし、そもそもライオンズが山川選手を獲られているのですから、その大前提はしっかりしておかなければなりません。ライオンズとしてはルールに則った打診を行っただけですから、その後の協議で決まるとすれば、甲斐野投手はプロテクトされていた可能性もあります。

西武    「人的補償、和田投手ね。」
ソフトバンク「いやいや、ちょっと待って、世間も騒いでるし、、、」
西武    「でも、和田投手ね。ルールはルール」
ソフトバンク「、、、では、プロテクトしている選手でも、、、」
西武    「じゃ、柳田選手。」
ソフトバンク「そ、それはいくらなんでも、、、、」
西武    「じゃ、甲斐捕手」
ソフトバンク「いやいや、ちょっと待って、、、」
なんて言うのが何ターンか会って甲斐野投手に落ち着いたのかもしれません。

 なんていうかFA補強をしたがる球団に限って、スマートじゃない気がしますね。万が一、逆の立場になったときにカープがそんな姑息なことをしないと祈ります。そして、ちょっと不謹慎ですが、人的補償制度というのは、FAで獲られる側のファンからすると結構面白い制度だと改めて思いました。

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