かっぱ寿司社長逮捕

 警視庁が回転ずしチェーン「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイト株式会社の社長と同社幹部、競合他社の元部下計3名を逮捕し、法人としてのカッパ・クリエイト株式会社を書類送検する方針を固めたそうです。まずは「かっぱ寿司」のカッパ・クリエイト株式会社という社名に驚きを隠せませんでした。

 田辺社長は以前、同業の「はま寿司」の取締役を務めており、2020年11月にカッパ・クリエイト株式会社に移籍したそうですが、その頃に、「はま寿司」の営業秘密を不正に取得した疑いがあり、カッパ・クリエイト株式会社は社長が「はま寿司」から告訴されたと昨年7月に発表しています。

 全然知らなかったのですが「はま寿司」の親会社はゼンショーホールディングスなのですね。牛丼の「すき家」が有名だと思いますが、調べてみるとライバル店と思っていた「なか卯」や「Big Boy」、「COCO‘S」、「Jolly Pasta」等等知らないお店もありますが、20以上のブランドがあるようです。いやいやすごいわ。

 回転ずしチェーンについては、以前調べたときにスシローがダントツだったと記憶していますが、改めて調べてみるとはま寿司が3位、かっぱ寿司が4位という感じでした。かっぱ寿司からすれば、ライバルに追い付け追い越せで、なりふり構わぬ姿勢をとっていたのでしょう。

 しかし、なにやら世知辛いですね。同業界で役員まで務めた人間が、どういう経緯かはわかりませんが、ライバル社に移って社長にまでなってしまうのですから。その上で、現在の社員も結託して情報を不正にライバル企業に持ち出しているのですから残念でなりません。結託していなくても、役員経験者ですから、社内の資料はいくらでも見ることができるでしょうし、転職が決まった時点で、自分がどんどん持ち出す分には問題ないのでしょうか?資料として持ち出すとダメだけど、頭の中なら問題ないなんて言うこともあるのかもしれません。

 社長は46歳と若く、おそらくたいへん優秀な方なのだと思いますが、なんとも残念なお話です。優秀な方で、おそらく「はま寿司」にも大変な貢献をされたと思うのですが、一方でそうした貢献する過程で、自分も育ててもらえたとは思えないものでしょうか。大学を出てゼンショーホールディングスに就職し、「はま寿司」の取締役を務めた後、3社も社長を経験されていますので、間違いなく、育ててもらったと言えるでしょう。育てた側が言えば恩着せがましくなってしまいますから、第三者目線でそう言わせて頂きたいと思います。でも、大手の競争というのは、それくらい激しいものなのかもしれません。うーん、なんか嫌だ。

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