人的補償 2

 西武ライオンズは、ソフトバンクにFA移籍した山川穂高内野手の人的補償として、甲斐野央投手を獲得したと発表しました。

 先日、Xのトレンドを見たら「和田さん」、「和田毅」なんていう文字が見えたので、「まさか、人的補償は和田?」なんて思っていたら、そうした報道がなされているということでした。いつだったかジャイアンツが内海投手を人的補償で取られていますから、西武は忖度してくれないということは分かり切っているとか、そもそもベテランとは言えチーム2位の8勝を挙げた投手、しかも功労者をプロテクトしないの?といろいろと書きたい文言が沸き起こりました。ホークスファンからは、「ファン止める」とかそもそもの山川獲得とか、王会長のコメントまで蒸し返されて大荒れの様相を呈しており、それについても書こうと思いましたが、球団の発表を待つことにしました。

 そうしたら急転直下、人的補償は和田投手ではなく甲斐野投手でした。しかし、甲斐野投手も「プロテクトされてなかったの?」という印象です。2018年にドラフト1位で入団し、4年目の今シーズンは46試合に登板し42.2回を投げて3勝1敗2セーブ8ホールド、防御率2.53の成績を残しています。まだ27歳ですし、十分プロテクトされてよいと思うところですが、オリックスと同様に野手のプロテクトを厚くしたのかもしれません。そもそも、ソフトバンクは上林選手が戦力外になるくらいですから、それだけ戦力が充実しているということだと思います。

 王会長のコメント、どうしてそんなに批判にさらされるのかと思い、再度確認してみると「野球界で生きていく力を持っている人がその世界で生きられないような世界を作っちゃいけないと思う」というものでした。批判的なコメントには山川選手に対する甘さを指摘する声が多くありましたが、王会長が山川獲得を強引に推し進めたとも思えませんし、コメント自体もそんなに批判されるものかなと思います。

 監督時代に生卵を投げつけられても、「これだけ本気で怒ってくれるのが本当のファンなんだ。この人たちを喜ばせるのが我々の仕事。福岡に帰って恩返しをするしかないからな。」と選手に説いた方ですし、WBC監督の時の誤審に対する抗議も冷静で見事なものだったと記憶しています。王会長が全て決めているわけでもないのに、ちょっとかばったようなことを言ったからと言って、叩くのは本当に残念ですね。なんて言いながら、自らも批判的なことを書いてしまいますから、自戒しておかなければと思いました。

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