【第2回】アメリカのトレーナー現場を紐解く~1年間のインターンシップを通して感じた4つのポイント~
第2章 充実した大学のスポーツ施設
ここではTexas A&M大学commerce校のスポーツ施設を例に、充実した大学のスポーツ施設についてお伝えさせていただきます。
Texas A&M大学commerce校では、11582名収容可能な陸上トラック付きのフットボールスタジアム、サッカーフィールド、ソフトボール球場の3つの大きな屋外施設があります。我々の大学には野球チームはないのですが、一般学生向けの野球場も3面あります。
また、フィールドの近くにはそれぞれのチームロッカールームが併設されています。インターネット上での試合中継も行われるため、フットボールスタジアムなどはそういった設備も充実しています。
屋内施設はThe Field Houseと呼ばれているバスケットボール・バレーボール用の体育館と選手が筋トレを行うジムがあります。Field Houseの広さは約6,410㎡で約2,500人もの観客を収容できます。
我々のAthletic Training RoomもField House内にあり、バスケットボール・バレーボール・ソフトボールなどのミーティングルーム及びロッカールームもField House内にあります。それに加え、Human Performanceという私も専攻している学部の授業もField Houseで行われるため、授業教室や教授のオフィスなどもあります。体育館としての機能だけでなく、大学の施設としての機能も兼ね備えていると言えるでしょう。
40-yardsのスピードトレーニングも行える広大なジムには20台程のパワーラックがあり、選手が日々トレーニングに励んでいます。ジムにはストレングスコーチのオフィスやアメリカンフットボールのミーティングルームも兼ね備えています。
詳細はこちらよりご確認ください。http://lionathletics.com/sports/2015/6/15/Facilities.aspx
※選手専用のジム。
我々の学校では練習を行うフィールド及びコートは試合を行う時と同じものを使用していますが、DivisionIのような大きな大学になると試合用のフィールド及びコートとは別に練習用のフィールド及びコートが併設されていることが多いです。
ここまででお分かりだと思いますが、かなり立派な施設を保有していると言えるでしょう。また、大学により多少ばらつきはありますが、これだけの充実した施設を各大学が保有しているというのは驚きです。
それに加え、我々の学校もそうですが、基本的にこれらの施設は1つのキャンパス内に収まっています。日本の大学ではこれだけの土地を一か所に確保することはかなり困難でしょう。広大な土地を保有するアメリカだからこそなせる業だと思います。
少し余談にはなりますが、こちらのジムは選手専用であり、選手ではない一般の学生向けにRecreation Centerと呼ばれるジムが別にあります。Recreation Centerには筋トレを行えるフリーウェイトゾーンや有酸素運動を行うマシン等がある他にバスケットコート(屋外2面・屋内2面)、屋外プール、バドミントンなどが行えるラケットスポーツ用のコート、ロッククライミング・ボルダリング施設、ビーチバレーコート(2面)、フットサルコート(1面)などがあり、学生であればすべて無料で使えます。
肥満率が高いアメリカだからこそ、一般の学生のためにもこれだけの施設を提供しているのだろうと思いますが、無料で利用できるというのは信じがたいほど立派な施設です。
※Field Houseで行われたバレーボールの試合の様子。
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