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なぜ大学運動部が一般社団法人をつくるのか

京都大学アメリカンフットボール部、東京大学アメリカンフットボール部、慶應大学ラグビー部が、それぞれ、部を支援するための一般社団法人を設立しました。

なぜ、大学運動部が一般社団法人を設立しなければならないのでしょうか?

1.ガバナンス強化

大学の運動部の多くは大学の課外活動であり、部の資金管理、安全対策、指導者の人事を含め、大学ではなく部員やOBに委ねられています。
大学の管理外にあるため、組織運営を誤ると、一部の人が利権を握り部を私物化してしまうようなことが起こります。
本来、部が大学の直轄組織となり、大学が責任をもって部を管理監督するようになるべきなのですが、そのような組織改革がすぐには難しいため、法令に基づいた組織運営を行いガバナンスを強化するため、一般社団法人が設立されています。


2.資金調達力の強化

大学スポーツには、アメリカンフットボールをはじめお金がかかるものが多く、安全対策を行いながらチームを強化するには、多額の資金が必要となります。
多くの部は、部費やOBからの寄付で運営していますが、それだけで不足する場合はスポンサー企業の支援が必要になります。
大学運動部は任意団体であるため、部自体が企業とスポンサー契約を結ぶことはできません。また、部の銀行口座を作ることができません(監督名義や部長名義の口座なら作ることができる)。
一般社団法人を設立することで、企業とスポンサー契約をして資金調達を増やすことができ、また、法人口座を作ることで資金管理の透明性を高めることができるのです。



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