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#3 ピスタチオ

前回更新の記事で、一平さんと「だいじょぶ」というテーマでそれぞれ曲を作ったというエピソードを書いた。

それが、一平さんが作った曲はザ・ルーズドッグスの「ダイジョウブ」として、僕が作った曲は今回のミニアルバム収録の「大丈夫」として仕上がった。

こんな風に、同じテーマ、または、同じタイトルで曲を作った場合に、それぞれの個性が反映されて面白い。

実は一平さんとはザ・ルーズドッグス結成以前、路上ライブに明け暮れていた頃に同じようにタイトルだけ共通にして、それぞれ曲を作るという企画をしたことがある。

その時のタイトルは「道草」。
どんな歌作ったのか覚えてないけど、僕は比較的軽快なリズムの曲だったんじゃないかな。

今回収録の「ピスタチオ」もそんな企画から生まれた曲だ。

僕は元バンドメンバーの前田一平さんと、年に一度、誕生日記念ライブと謳って「ソーセージライブ」を開催している。
その中で例年「お土産CD」と呼んでいる、未発表音源を収録したCD-Rを来場者特典としてプレゼントするのが恒例になっているのだが、2022年開催の「あけましてソーセージライブ」ではYouTubeにアップされたURL限定の特典動画をプレゼントすることにした。

今どきはCD聴けないって人もいるみたいだし。

その中の企画として制作したのが「ピスタチオ」だ。

その頃、ライブの告知でFM福井に出演させてもらい、その後ファミリーレストランにて動画の打ち合わせをした。
実はそのタイミングではこの歌づくり企画は決定していたわけではなく、動画で何をするかの打合せ。

案として出たのは、
・釣り
・スポーツ
・ボードゲーム

などなど。

果たして、これ見て誰が面白いのか。

紆余曲折の末、やはり我々は音楽やってナンボでしょうということで歌づくり企画に決定。
危うく、一平さんと人生ゲームやるだけの動画を配信するところだった。あぶない、あぶない。
気持ち悪い。

ちょうどそのファミリーレストランでは「ピスタチオフェア」が開催中。
色々とタイトル案が出たけれど、歌が作りやすそうでも作りにくそうでもないという理由で「それでいいか」と決定。

※ただ、結局、特典動画には動いてる映像があった方がいいだろうと、エアーホッケーしたりもぐらたたきをしてるところも収録。結果的にちゃんと気持ち悪い映像も無事収録されました。

さて、曲の内容としては、ワンコーラス目とツーコーラス目以降で実は場面が違う。

ワンコーラス目は実はFM福井の藤田佳代アナウンサーについて歌っている。
前述した通り、時々ライブはリリースの告知でFM福井にはお世話になっており、その際に連絡するのは学校の後輩である藤田佳代ちゃん。

で、先輩としてはお願い事ばかりしていては申し訳ないということで、番組に出演させてもらう時は大抵チョコレートをお土産に持っていく。といってもコンビニで買える程度のもの。

一平さんと伺った時に持って行ったチョコレートがピスタチオ味だったのを思い出して、そのまま「いつも話を聞いてくれて、ありがとう」という歌詞で作り始めた。

ただ、エピソードとしてはそれだけなので、ツーコーラス目の歌詞が思い浮かばない。
その後、ギターを抱えてフンフン鼻歌を鳴らしていると、なんとなくイメージが湧いてきたのが、(あまり、こういうプライベートな事を話すことは少ないんだけど)元彼女と別れた後に一度だけ食事をした時のことを思い出した。

あまり良い別れ方じゃなかったんだけど、一度会おうと連絡もらってお昼ご飯を食べた。
そん時にどんな話をしたかは覚えてないけど、なんか、うまくいかなかったけど好きな感じの雰囲気だと改めて思ったり、なんか僕が馬鹿で不誠実で申し訳なかったなぁという気分になった気がする。
だけど、表面上はお互い近況報告なんかをしてその場を別れて、それから会っていない。
未練があるわけでもない。

なんか、そんな想い出が鼻の奥をついて、ぼやぼやと歌詞になった。

なので、「ピスタチオ」って藤田佳代ちゃんにチョコレート持ってった時の歌なんですよなんて話すと、「え?付き合ってたの?」なんて言われたりする。
佳代ちゃんの名誉の為にもハッキリ言っておきます。
付き合っていませんし、そんな関係になったことも、なりそうになったこともありません。

サウンドとしてはガットギターを主軸にリズムやプラスを打ち込んで制作。
意図的に生っぽくない、打ち込みっぽい音を使用。
実は今回の音源で一番低音が出てるのはこの曲かも。

今までの僕にないサウンドで、面白い曲に仕上がった。

リリックビデオもあるんだけど、その話はまた改めて書きますわ。

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