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非営利組織の経営を考える ⑦(深掘りLIVE #22 文字起こし記事)

割引あり

深掘りLIVEの22回目ですね。 今日は、「非営利組織の経営を考える」のその⑦をやりたいと思います。ピーター・ドラッカーの「非営利組織の経営」という本のパート3、第3部ですね。

非営利組織の成果とは何か

第3部「非営利組織の成果」の部分を、今日は見てしまいたいと思っています。

非営利組織にとっては成果が重要なんですが、企業と非営利組織の成果というのは違うということ。特に非営利組織においては、成果が大きな意味を持つということです。企業における成果に対して、非営利組織の成果っていうのは、把握と測定が難しい。これ118ページです。

把握と測定が難しい。つまり、非営利組織の成果は何か、ということ自体が非常に難しい問題だということなんですね。ただこれを常に考えていかなければ、非営利組織の運営には失敗する、経営には失敗するということなんですね。

非営利組織は顧客の欲求を生み出さなければならない

こんなことが書いてあります。119ページ。非営利組織は顧客のニーズに応えているというだけでは不十分である。顧客の欲求を生み出さなければならない

これ例えば大学に置き換えると、学生のニーズに応えているだけでは不十分だと。学生の欲求を生み出さなければならないっていうふうに言うと、結構わかりやすいと思うんですが。つまり学生がより意欲的な存在、学修主体になるようにしなきゃいけない。今ある学生の満足、ニーズに応えているだけでは不十分だということですね。それは非営利組織の成果としてはね。そういう話です。

建学の精神の具体化とは:ミッションを具体化するための成果

それからこんなことが書いてあります。ミッションを具体化するための成果。成果っていうのはミッションの具体化なんですけど、大学で言えば建学の精神の具体化なんですが、建学の精神を実現する。建学の精神イコール成果ではないわけですよね。建学の精神が具体化されたものが成果になるわけです。

この具体化に失敗している大学が多い。つまり建学の精神は単なるお題目になっていて、それが具体化できていないという大学が結構たくさんあるわけですね。だから実際にやってることは建学の精神からずれてたりするということもあるわけですが、それを前提として2つの落とし穴があると。今言ったこととまさに重なります。


ミッションの具体化に失敗する二つの落とし穴

一つは、大義だけを唱える。お題目になっちゃうということですね。これがもう全くの問題。

それから120ページですが、もう一つの落とし穴。大義を考えずに成果を求める。大義の追求を考えずに成果を求める。まさに今私が言ったことですね。金を集めやすい人気取り的なことに力を入れる。例えば冠講座を開設するとかね。ちょっと人気のある学長を呼んでくるとか、人気のある教員を呼んでくるとかね。人気取りをやってしまう。

ちょっと有名人を学長に連れてみるとか、ちょっとなんか金儲けうまそうなやつを学長に連れてみるとか、バカなことを考えてしまうわけですね。これはまさに大義の追求を考えずに成果を求めた結果です。どちらも誤りです。これはね、どちらも誤りです。そういうことですね。

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