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「いつの時代も、変わり者が世の中を変える」(織田信長)

「いつの時代も、変わり者が世の中を変える」(織田信長)

「いつの時代も変わり者が世の中を変える。異端者を受け入れる器量が武将には必要である」(織田信長)

   大学を卒業した春、私は心理学の大学院入試を受けた。筆記試験は合格したものの、面接で審査員から「これは心理学ではない」と一蹴された。夢への第一歩を踏み外した。先輩の「大学院の合否は英語の成績で決まる」という言葉には失望した。英語が出来る人が心理学のエキスパートになるって変に決まっている。

名古屋大学

 バカバカしくなって、私は教材販売会社に就職した。そこでは営業が優遇され、講師はオマケ扱いされていた。やがて理不尽な扱いに嫌気がさし、退職を決意した。会社は利益を追い求めるのだから、当たり前だね。でも、漂流し始めた自分の人生に不安を覚えていた。

 日本社会に嫌気がさした私に、アメリカで中学教師をするプログラムの話が舞い込んだ。アメリカでの留学を経て帰国した私は、名古屋の大手塾に履歴書を送った。しかし、7つの塾からは無視されるばかりだった。夢への道は遠のくばかりだった。

ヘラルドジャーナルに紹介された記事

 時を経て、私は恋人との結婚を考えるようになった。しかし、相手の両親から「塾講師をやめて教師になるなら結婚させてやる」と侮辱された。夢を捨てるわけにはいかない。「今に見ておれ!」

 塾での生徒とのトラブルの際、保護者から「てめぇのチンケな塾など簡単につぶしてやれるんだぞ」と脅された。この仕事に尊厳はないのか。もっと誇りを持てる職を、と私は決意した。英検1級、通訳ガイドの国家試験、国連英検A級、ビジネス経験A級などに合格してみせた。

観光英検1級

 独立を決意し、銀行に融資を申し込んだ。しかし、行員から「当行は個人塾は負け組、起業塾が勝ち組」とバカにされた。しかし、私はそんな見下された存在ではない。 奴らは権力に弱い。それで、京大を7回受けて徹底的に採点基準を調査して生徒に教え始めた。

英語8割、数学7割

 結果、京大に10年連続で合格者が出た(うち6名は医学部医学科)。しかし、その喜びもつかの間、周りからは「アホは教えん気か、何をえらっそうに!」と罵られた。夢を諦めずに歩んだ道のりが、これか。「味噌と糞の区別のできないヤツなど相手にしない」

高木教育センター

 2020年度から2022年まで連続して「私の京大合格作戦」(エール出版)に漫画化されて紹介された。英検や京大の権威を認める人たちからは敬意を払われている。しかし、私を敵視し蛇蝎の如く嫌う人も出始めた。

2020年から2022年まで3年連続掲載

 挫折と侮辱に遭いながらも、私は経営者として進み続けるしかない。私の塾は地域に根付き、多くの生徒を志望校へと送り出している。夢を追う若者に、役立てばそれでいい。


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