からメシ 第160話 高木-takagi- 前夜

とりあえず開会式の日のその後の時間と
次の日は高木さんと一緒に俺の部屋で麻雀の基礎の勉強をしていた
といっても高木さんと同じく初心者かつ高木さんより頭がかなり悪い俺は特にアドバイス出来ることなんてなかった。

「受験勉強しててもいいよ」

とは言われたが、高木さんが一生懸命大会に向けて頑張ってるのに受験勉強はなあ。

「そしたら、西片。私が膝枕したげるよ。」

「えっ。なんで?」

「私もその方が...西片とくっついてると安らぐからさ。西片、私のために何かしたいんでしょ?だったらそれお願いしたいな」

「……わかった。...なんかわかんない事とか相談したいことあるならなんでも言って。なるべく力になるから」

「うん。ありがと。西片。」

しかしなあ。頭に触れる高木さんの太ももの感触といい匂いがして
受験勉強にもあんま集中出来ないなあ。
それに俺だけ受験勉強してるのやっぱ悪い気がする

「あ、西片集中してない。えっちなことかんがえてるんだ。」

「ち、違うし…///」

「じゃあなんで膨らんでるのかな。こーれ」

高木さんがツンツンする

「な、なんでもないからっ!///」

「あははははは。顔真っ赤。いいよ。私は。……えっちしても」

「ダメっ!///ぶ、部活の大会に来てるんだから!///バレたらホント大変だし!///」

「声出さないようにするよー。ハンカチくわえたりして。」

「とにかくダメっ!東京にいる時は俺たちだけの問題じゃないんだからこれっ!///」

「分かってるよー。ごめんごめん。からかっただけ。……そういうのは島に戻ったら、ね。」

高木さんめー!
……島に戻ったらやる気満々だなこれ
……ま、まあ……な、夏祭りの日にはするんだろうなとは思ってるけど

そんなこんなで何だかんだ高木さんと一緒に麻雀の基礎勉強することになる

「あー。どうしても符の計算が覚えられないやー。多くて複雑すぎるー。」

「たしかにね。…ただ、高木さんって見てると必ず西を暗槓して和了るからこの基礎点20+西の暗槓32符、繰り上げで60符以上だけ覚えたらいいんじゃない?」

「あ、そっか。それなら…」

そんなこんなで大会前夜の夕食
宿泊施設に事前予約すれば食堂で夕食が食べれるのだ

俺はハヤシライス、高木さんはメンチカツにした

「カツで勝つってやつかな。高木さん。」

「うん。まあね。……今日も替えっこしよ?」

「え、いいの?験担ぎなのに」

「私と西片、2人で勝つ。だからさ。」

替えっこしながら夕食を食べていると
全国大会一回戦1日目のニュースをやっていた

~~

ニュースキャスターA「ついに始まりました全国高等学校麻雀選手権大会、一回戦一日目から初出場の県立校2校が一回戦突破する波乱の結果となりました」
ニュースキャスターA「まずA卓、岐阜代表の県立沢良高校、大将サラ選手。大将戦開始時最下位でしたが一気にまくり約50000点を稼いでトップを取り」

ニュースキャスターB「まくる、というよりやたらサラ選手への他家の放銃が多いのが気になりますね。バリバリ危険牌切って放銃してるのに驚いてますし。」

すみれ「部長。これはどう見る?当たり牌を掴ませる。とか?」

六車「さっき牌譜確認したが、当たり牌が有意に他家に回ってる感じやないな。至って普通。むしろこのサラって奴にだけ他家が不自然に完全無警戒な打ち方しての放銃って感じや…となると」

すみれ「当たり牌の誤認……?」

六車「むしろ自分の河全体を誤認させてるのかもしれんな。明らかに筒子で染め手してる所に他家全員が無警戒に筒子切って、何故か萬子切るの躊躇ってる局があるんや」

ニュースキャスターA「という訳でB卓も初出場の静岡県代表、県立舞天高校が2回戦進出となります。A・B卓は強豪私立を押しのけ初出場の県立2校の突破です」
ニュースキャスターA「続きましてC卓を制したのは7年振り3度目の出場となる長点上機学園。先鋒戦では一位だったもののその後振るわず最下位になってしまった長点上機学園が、大将戦でトップになり逆転勝ちです。」
ニュースキャスターB「長点上機学園の大将、鈴科選手。地区大会も含め1度も振り込んでないどころか失点してないんですよね。かと言って他家が和了れない訳では無いのですが。」
ニュースキャスターA「局全体でツモ和了りが無い結果になってますね。なかなか異様です。」

すみれ「これは……?」

六車「異様すぎてわからん。けど…強いて言えば失点しないとこがミソやな。自分から相手に支払うという流れが生じない。
鈴科が和了った局は毎回相手が必ず聴牌してる。つまり本来振り込むかツモられて失点する
局だけ流れを変える…感じか…いやそれだけやない気がする。」

ニュースキャスターA「という訳で2回戦の初日A卓で対戦するのは前選手権大会優勝、福岡の新道寺女子高校。岐阜代表、沢良高校。静岡代表、舞天高校。西東京代表、長点上機学園となりました。」


六車「新道寺は去年の絶対的エースが抜けたし…岐阜と西東京に食われるかもな」

すみれ「部長左手で食べるの上手くなったんだね」

六車「もうギプス生活も3週間やからな」

ニュースキャスターA「続きまして試合に向けてのインタビューコーナーです。まずは初出場の小豆島総合高校の六車部長にお話を頂きました。」


すみれ「いつの間にインタビューなんて受けたの!?」

六車「まあな。作戦や。油断させるためにつかわしてもろたで」


インタビュアー「ええと、まず…そのギプス…怪我でしょうか」

六車「はい。メンバー登録直前に骨折してしまいまして、...うちは部員5人だったもんで、急遽入ってくれるメンバー探してなんとか出れたんですよ。出るまでも大変やったけど、出場決まってからも色々大変でした」

インタビュアー「ええと、なんでも六車部長は六車翠プロの従妹だとか。…大幅な戦力ダウンになるのではないでしょうか」

六車「いやー。まあ出れなくなるかもしれなかった所を出れるだけでもありがたい話ですよ。実際うちはまだ麻雀歴4ヶ月ちょいの一年生もいますし、
新しく入ってくれた子は同学年ですがまだ麻雀歴20日くらいなもので…」

インタビュアー「その新しく入った高木選手、先鋒にすえてるようですが、エース区間で大丈夫なんでしょうか」

六車「私の抜けた代わりに入ってもらったんやから先鋒任すのが筋だとおもいまして。」


すみれ「よくもまあ思ってもいないことを…」

六車「奥の手は、奥にある手やぞ?隠しとくから奥の手なんや。前面に出したら前の手やないか。これならだいぶ油断するやろ。」

~~

そんなこんなで夕食も終わる。
部屋に戻る途中

「高木さん。俺、マネージャーなのに何も出来てない気がする」

「西片はいてくれるだけで私の支えになってるんだよ。」

「でも……具体的になにもしてないし」

「そしたら、マネージャーの仕事、頼んじゃおっかな。部屋で待ってて」

「部屋で、ってえっちなことはなしだよ!///」

「ちゃんとマネージャーの仕事だよ~」

---

部屋で待つとノックの音がした。
高木さんが袋を持ってきていた。袋の中には服?が入ってるのか?

「西片には洗濯してもらおうかなって。コインランドリーで。はい、お金ここ置いとくね。」

袋の中を見ると、高木さんのシャツとか、制服のYシャツ(開会式の時着た)とかと共にブラジャーとかパンツが…///

「た、高木さん!?えっちなやつじゃんこれ!///」

「えー、ユニフォームを洗濯するのはマネージャーの仕事じゃないのー?それにそれ、私のだけだからさ。」

マネージャーって下着の洗濯はしないだろっ!
まあ、好きな人…俺だからこそ任せたって事なんだろうけど。自分の服だけを。
わかるけど///

「じゃああとよろしく~。あ、他の人に盗まれたりしたら嫌だからコインランドリーやってる間は見といてねー。」

高木さんめー!

ふと手紙が入ってることに気づく

開けて呼んでみる

【西片へ
西片。東京の大会ついてきてくれてありがとうね。西片がずっとそばに居てくれるから、私は笑っていられるし、幸せなんだよ。安心していられるんだよ。
なんか急に麻雀の全国大会なんて大変なことになっちゃったけど、西片が隣にずっといてくれてるから、大丈夫。怖いもんなんてないよ。勝ってくるね明日。】

た、高木さん…
ちょっと涙ぐんでしまう

あれ、まだ続きがあるぞ

【着てた服。好きに使っていいからね❤嗅いでも。ぺろぺろしても…あれをかけちゃったりしても私は西片ならいいから。変態さんな西片でも私は好きだから大丈夫だよ❤洗濯前でも洗濯後でも】

た、高木さんめー!

ゴクリ
意識してしまう。

た、高木さんのパンツを手にとって

か、嗅いでも舐めてもいいって…///
か、かけちゃってもいいって、あれをだよな…
え、高木さんのあそこがついてた部分に俺のあれを…あああああ

ってダメだダメだダメだ!何やろうとしてんだ俺はっ!///

パンツを袋に戻しコインランドリーに向かう

あ、お金忘れた

お金を取りに戻る。
コインランドリーのとこに行くと高木さんが椅子に座っていた。

「た、高木さん!ひ、暇ならおれに頼むこと無かったじゃん!!///」

「西片がマネージャーの仕事したいって言うからさー。あ、そうだ、西片のも一緒に洗っちゃおうよ」

「えっ…一緒の洗濯機で?」

「二台で洗うのお金もったいないしさー。ダメかな」

「そ、それは…///まあ…いいけど…///高木さんはいいの?」

「私は西片なら…いや、西片だからいいよ。他の人なら女子でも一緒の洗濯機で洗うの嫌だけど」

洗濯物を持ってきて、高木さんの服と一緒に洗わせてもらう。

コインランドリーの中を俺の服と高木さんの服が絡み合いながら回っていく

「こういうのいいね。服まで愛し合ってるみたいでさ」

「……///」

「今えっちできないから、これで擬似セックスだね」

「な、な、何言ってんの///」

「というか私はいいんだけどなあ。西片のを口でするのとかだったら声出ないし多分バレないよ」

「ダメなもんはダメっ///」

「あははははは。顔真っ赤だね相変わらず。」

「ところで、私の服、使った?」

「つ、使ってないよっ!///」

「ほんとかなー。ていうか使ったってどういう意味か分かるんだねー。西片」

「わ、分からないよっ///」

「でも使ってないのはほんとみたいだね。西片のここ元気モリモリな感じだし」つんつん

「つつかないでよ高木さんっ///誰か来たらどうすんのさ!///」

「誰もいないから大丈夫だよー。」

くそう。高木さんめ
洗濯機での洗いが終わり乾燥機に移す

下着とかを移す際にドキドキするが
そんなのも見抜かれてるらしく

「嬉しいなあ~。西片が私の服を手に取ってドキドキしてくれて❤」

とからかってくる。

そんなこんなで乾燥機終えると俺らはお風呂に入った(もちろん男湯女湯別れてるから別々に)

~~
次の日

朝早い電車に乗り(空いてた)案内に従い選手関係者控え室に向かう。
控え室ではモニターで該当チームの卓の対局が見えるみたいだ。

高木さんは部長からなにやら最後にアドバイスを貰っている。

~~
大生院控え室

【お姉ちゃんがんばって!!白築さんと当たるまで負けないでねー!】

戒能「優勝しなくていいんかい!」

大生院部員「先輩、テレビ電話ですか?妹さん」

戒能「うん。良子っていうんだ~~。かわいいでしょ?」

妹のためにも負けられない。

~~
千里山女子控え室

行長「そろそろ行ってくる」

椋「あ、ユズ。気をつけて」

行長「大生院の戒能さん。でしょ?牌譜何度も見てどういう人か知ってるからもう」

椋「いや、小豆島の…高木って奴」

行長「テレビの小豆島の部長のインタビューでは初めて20日くらいの初心者って言ってたよ?牌譜も一切ないし本当に初心者では?」

椋「初心者だげん。でも、強いよあいつ。私が打ちたかったくらいだよ。」

行長「そんなに!?」

椋「ああーなんで先鋒じゃないんだよー!白築とも打てないし」

行長「うちのチームは副将までに飛ぶことは無いって見きったんでしょ監督が。そろそろ行くね。アドバイスありがと。」

椋「がんばれ。ユズ」

行長「うん。」

~~
尼ヶ坂女子控え室

高橋「行ってくるっすわ」

丹羽「気をつけてね。先鋒はエース区間だから。特に戒能さんは…」

高橋「わかってるって」

丹羽「中一の全国大会の時みたいに、めげちゃだめよ」

高橋「大丈夫だって。あれから私も成長してるから」

~~
小豆島総合控え室

すみれ「頑張って。高木ちゃん」

部員一同「がんばれ!」

高木さん「ありがとう。あ、そうだ、これ付けないと」

高木さんは髪の毛を後ろにまとめて
そこに、かんざしをつけた

俺が、中二の夏祭りの時にプレゼントしたおもちゃのかんざし。

高木さん「西片、対局室まで見送りお願いしていい?」

西片「もちろんだよ」

後輩「あ、私たちも」

すると鷹川さんが制止する

すみれ「ここは西片君に任せておこ」

高木さん「ありがと。すみれちゃん」


対局室までいていく
高木さんがふと袖を引っ張って俺を物陰に誘う

「西片。…キスしてくれる?」

「えっ…こ、ここで!?」

「ここなら誰も来ないよ。……西片がキスしてくれたら今日の試合頑張れそうな気がするからさ。」

「……わかった。」

ちゅっ

「ありがと。西片。」

高木さんを対局室まで送った。
対局室前で対戦相手と会う

戒能「おお、高木ちゃんと試合か~~。改めまして、戒能優子です。よろしく~~。」

高木さん「よろしく。」

高橋「高橋知代子です。……って知り合いなの!?二人は」

高木さん「一緒の高速バスだったんだー。」

行長「行長柚葉です。よろしく。」

高橋「今回は負けないわよー!…ところで、高木さん、隣にいる男の子は…彼氏さん」

高木さんが俺と腕を組む

高木さん「そうでーす。」

西片「た、た、高木さん///全国に広めるのやめてよっ///」

戒能「ほんとに仲良いんだね~~。」

高木さん「それじゃ、西片、こっから先は出場選手しか入れないから。ごめんね。また後で。」

西片「頑張れ。高木さん。」

対局室の扉が閉まる。

~~

控え室に戻って放送を見る
俺らは対局室には入れないので
もちろんテレビ中継のナレーターと解説の声も対局室には聞こえない。

ナレーター「さあ今日も始まりました!全国高等学校麻雀選手権大会。こちらでは2日目のC対局室を中継します!解説はこの人、全日本代表のエース」

神之浦「神之浦萌です。よろしくぅ~!」

ナレーター「出場校紹介です!まず、千里山女子高校。北大阪並びに全国屈指の強豪校!昨年は北大阪大会決勝で同じく強豪校三箇牧に敗れ
選手権大会と今年のシードは逃しましたが」

神之浦「今年は椋千尋が入ったんだよな。全中で3年間暴れ回った。あれはほんとに強い。ああ、俺も大会出て戦いてえなあ」

ナレーター「無茶言わないでくださいよ。ちなみに椋選手は大将戦ですね。…ていうか女の子なのに一人称俺なんですね神之浦さん」

神之浦「ああ?別にいいだろー。昔から使ってて慣れてんだよ」

ナレーター「そんな千里山女子の先鋒は行長柚葉選手です。」

神之浦「直感が鋭いのか中々振り込まないんだよな」

ナレーター「つ、続きまして四国最強の高校、大生院女子から戒能優子選手です。前大会からエースで先鋒をつとめる実力者です。大生院女子は前回選手権は準決勝まで進み結果は6位となっております。」

神之浦「こいつもなかなか面白いんだよな。」

ナレーター「続きまして西愛知からは尼ヶ坂女子。強豪苅安賀を破っての、10年振り3度目の出場です。先鋒を務めるのは高橋知代子選手」

神之浦「こいつはまあ普通だけど打ち方は上手い。」

ナレーター「続きまして香川からは小豆島総合高校。県立校で部員もギリギリながら六車選手…六車翠プロの従妹ですね。が率いて念願の全国初出場を果たしたチームですが…」

神之浦「おお、六の従妹か」

ナレーター「残念ながら六車選手は先月、チャリでタヌキをひきそうになり避けて転んで骨折してしまい試合に出れないそうです。」

神之浦「ま、マジか。」

ナレーター「代わりに先鋒を務めるのが高木選手。麻雀歴はまだ20日程でルールも完璧ではないそうです。……小豆島総合は先鋒捨てたって事ですかね。」

神之浦「高木ってどいつ?牌譜も一切ないよな」

ナレーター「ほら、赤い玉のかんざしして真ん中分けの……」

神之浦「……いや、小豆島のエースは間違いなくこいつだな。この中で一番面白いぞ。」

ナレーター「えっ…」

~~

まず最初に席決めを行う

私が引いたのは

高木さん「やった西引いちゃった!西家♪」

高橋「た、高木さん?西の牌引いたからって西家じゃないのよ。このあとなんやかんややって親決めして最初の家が決まるし、家は毎局動くし」

高木さん「そうだった。すみませんまだ慣れてなくて」

高橋「いいってことよ!」

行長(ほんとにこの子要警戒なのかしら。)

戒能(……西家であることがなにかあるのかね~~考えすぎかな)

東を引いたのが行長さん。北を引いたのが戒能さん。南を引いたのが高橋さんだ。
それぞれの席に座る。(私の向かいが行長さんで私の右が戒能さん、私の左が高橋さんだ。)

サイコロを降って親決め
緊張するな。

親は行長さんからになった。

高木さん「ということは私が西家だ♪」

戒能(また西家にこだわったな。)

高橋「高木さん、1局ずつかわるからね。家は」

高木さん「分かってるよー。」

牌を4つずつ。手牌にくわえていく
13牌揃った。試合開始だ。

~~

ナレーター「ついに試合開始だー!…ところで神之浦さん。高木選手に注目してるみたいですが、彼女本当に初心者では」

神之浦「初心者なのは間違いねえ。……ただやつの配牌見てみろ。凄いことになってるぞいきなり」

ドラ西

一二四二四 三四八⑥中 西西西

ナレーター「配牌役牌ドラ3で混一色が近そうな手。二向聴で三暗刻も見える手、めちゃくちゃツイてそうですが。偶然じゃないでしょうか。まあ中切りか混一色決め打ちで⑥切りでしょうね」

神之浦「はたしてどうかな」

~~

高木さんのツモ 西

高木さん「カン」 西■■西
カンドラ 4

ツモ七
切り 三

~~

ナレーター「ええええ!この手牌で第一打三切り!?なかなか信じられない打ち方です。……やっぱり初心者では?」

神之浦「いや。あれは。見えてるもの、目指すものが違う。」

~~

高橋(いきなり三切り!?やっぱり初心者なの?この子)

行長(初心者なのか…いや、それだけじゃないはず)

戒能(……私の力が高木さんにだけ及んでない。高木さんの牌だけ抱え込めない。そんな馬鹿な。どういうこと?…なるほど。能力無効系の能力を持ってきたってことかな~~先鋒に)

戒能(それにしても…また西の暗槓。また、西)

そしてしばらくして

高木さん「ツモ!」

前半戦東1局。最初に和了りの声を響かせたのは高木さんだった。

第160話 カン

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?