からメシ 第120話 仮装?コスプレ?とかぼちゃケーキ
「西片~。今日西片の家でやりたいことあるから速攻で帰るね。一旦家帰ってすぐ西片の家向かうから」
と、ホームルーム終わるとダッシュで帰った。
やりたいことってなんだろ。
俺も家に着きしばし待つ
ピンポーンとがなる。
来た。高木さんだ。
いつからだろう。高木さんが俺の家の玄関のチャイムを鳴らすとワクワクドキドキが止まらなくなる。浮き足立ってる。
ドアを開けると薄手のコートを着た高木さんがいた。
「おまたせ、西片。」
高木さんが俺の部屋に入る。
「いやー、自転車飛ばしてきたから暑くてさ」
高木さんが俺の部屋のカーテンを閉めて
コートを脱ぐ
結構露出高めな黒っぽい服...
って去年もこの展開あったろ!
「西片、おかしてくれないといたずらしちゃうぞ」
「お菓子くれないとだよ!///」
そうだ。そういえば今日はハロウィンだった。
でも高木さん。去年もその衣装だったよね。ドラキュラの衣装。……ちょっと露出多めでドキドキするけど。でも去年と同じ作戦は俺には…
すると高木さんが俺に抱きつき、首筋をかぷっと甘噛みする。もちろん全然痛くなんかない。くすぐったくて気持ちいい。
…やばい…か、硬くなってきた…アレが……
すると高木さんは俺のシャツを脱がしにかかった。
「だ、ダメっ。高木さん」
かぷっ。かぷっ。
とお腹を甘噛みしてくる。
声が裏返ってしまう。気持ちいい。
「えへへ。久しぶりに西片の味♥…西片の全身にキスマークつけたいな」
「…せっかくハロウィンなんだし…コスプレえっちしたくてさ……西片のも臨戦態勢なのに気持ちよくしてあげなきゃかわいそうだしさ」
「えええっ…///そ、それはちょ…ちょっと……///」
唐突に2回目の…そういう行為をしたいと言われてもは、恥ずかしいし心の準備が……
いや…したいし……むしろもう我慢できなくなりそうになってはいるけど
「そっか。違う服のがそそるのか。西片は」
「い、いや別にそういう…うわぁ…///」
高木さんが服を脱ぎ始める
胸…ち、乳首……そして高木さんの大事なところがあらわに
…パンツに付けられてるナプキンが余計えっちな感じに…ってナプキン?
「た、高木さん生理なの?」
「うん。でも終わりかけだからほとんど血も出てないし大丈夫だよ。…というか私が生理でも気にしないでしていいんだけどな///」
「いや、き、気にするから///」
そのまま全部脱いだあと、高木さんはカバンからスク水を出して着た
俺の前で着替えるもんだから色々見えてしまうわけで…耐えるのも辛い
それで仕上げにうさ耳のカチューシャをつけた
「今度はバニーガールだよ。西片。」
……正直かわいいし。えっちすぎる…
特にスク水のお股の部分からナプキンの羽が出ている辺りが…
って俺は変態か、変態なのか?
「西片。せ……セックスしよ///……せっかくスク水なんだし、す…する時はずらして入れるのがオススメだよ……///」
と、高木さんがスク水をずらして見せる。
高木さんも顔が真っ赤だ。
「し、しないよ!///」
「西片。西片は今私に噛みつかれて眷属になっているんだよ?言う事聞かないとだめだよ」
「た、高木さんは今バニーガールじゃないか!ど、ドラキュラの時の話は通用しないよ!///」
「ん?そんなにドラキュラのコスプレでしたいのかな?着替え直そうか?」
「違くて///」
「でもなるほどねー。よく考えたね西片。いまドラキュラじゃないから眷属にできる効果が発動しないって」
「まあいいや。最後にとっておきのを見せてあげよう」
高木さんがまたスク水を脱ごうとする
これ以上やられたら理性を保てないぞ……
ただ俺にも策がある
見たい触りたい押し倒したい入れたい気持ちを
押し殺し、後ろ向いて目をつぶってしまえばいいんだ。
「えー、こっち見てくれないの?西片。見て欲しいな。」
「ふふふ、どうだ俺の作戦は!…高木さんは今ドラキュラじゃないから眷属なんて理屈は通用しないぞ!俺は言うこと聞かなくていいんだよ」
「ふーん。そうくるか。」
しかしこれはこれで高木さんが脱ぐ音とかが洗練されて聞こえて…興奮する……
「西片。いいよ?着替え終わった」
「そ、そう言ってまだ裸とか無しだからね!」
「わかってるって。裸じゃないからさ」
「絶対うそだ!脱ぐ音聞こえても着る音聞こえなかったぞ」
「私西片に嘘つかないって言ってるでしょ?」
「……そうだけど」
恐る恐る高木さんの方を向き目を開ける
「……ってた、高木さん!?///」
は、裸じゃないか!……いや、正確に言えば
裸の状態に全身に包帯を巻いた状態で、一体これは何……
「ミイラのコスプレだよ。西片」
「裸じゃん!嘘つき!///」
「嘘ついてないよ。コスプレだし、包帯を着てるんだからさ…///」
「……西片。なんでこんな格好までするか…わかる?」
高木さんのあの部分の辺りは、毛とかが包帯からはみ出たり、包帯が湿って…透けて…
ああああ
気がつくと高木さんを押し倒していた。
フーッ。フーッ。と息が荒くなっている。
……あれ、…こんなの。
押し倒して、息荒くして…高木さん怖がってないかなとふと我に返った。
「ご、ごめん高木さん!こ、こんな…」
「?な、なんで謝るの?」
「ち、ちょっとトイレ行ってくるから!服ちゃんと着てよ?お願いだから///」
---
ふうっ…
ふうっ…
またやってしまった。でも抑えるのはこれしかない。
あんな、力強く押し倒したりして、したら高木さんだって怖かったりするんじゃないだろうか
あんまがっついたら、そういう目でしか見てないとか思って高木さんを悲しませてしまったりしないだろうか
…それに…日常的に毎日こういう事するようになって、当たり前になって、もし感動したり、ドキドキしなくなったりしたら…そんなの高木さんに申し訳ないし
そんなことは無いかもしれないけど……でも
---
戻ると高木さんが普通に服を着ていた。
「……ごめん。さっきは我を忘れて…気がついたら押し倒してて」
「……西片。私ね。西片の事怖いなんて思ったこと一度もないよ。ホントだよ。さっきもね。」
「でも…」
「さっきも…嬉しかったくらいだよ。」
「……西片の事、怖いと思ったり、嫌だと思うことなんて絶対に無いから。西片がずっと隣にいてくれたら悲しいなんて思うこともないしね。」
「うん。」
「それに西片ががっついて毎日私としたいってせがんできてもそういう目でしか見てないなんて思ってないよ。実際違うでしょ?西片は。」
「それに毎日そういう事しても毎日ドキドキするよ。だって……大好きなんだもん///」
「……///」
高木さんは本当になんでもお見通しだな
…まあ逆に高木さんはしょっちゅう俺に迫ってくるけど俺の事そういう目でしか見てないなんて俺も思わない
好きだから。大好きだから深く繋がりたい。って純粋な気持ちなんだ
「さ、気を取り直して、ハロウィンって言ったらお菓子とかぼちゃだね。去年はお菓子やったし、かぼちゃケーキでも作ろっか」
「へ、うん...そうだね」
いきなり方向性が変わってビックリした。
「あれ?コスプレえっちのが良ければそっちにするけど?」
高木さんがまた服を脱ごうとする仕草をする
「え、遠慮しときます…///」
「そっか。じゃあコスプレえっちは来年にお預けか」
「来年するの!?///」
「そりゃそうだよー。」
とそんなこんなでかぼちゃケーキをつくる。
かぼちゃを蒸してホットケーキミックス、砂糖、卵、牛乳、バター、油と一緒にミキサーに
バターは発酵バター、油は小豆島オリーブオイルを使う
「知ってる?炊飯器でかぼちゃケーキ作れるんだよ?」
「炊飯器に油塗るのがコツ。小豆島オリーブオイルたくさん塗るよ」
相変わらず凝ってるなあ高木さん。
そうこうしてかぼちゃケーキが出来上がった
「いただきまーす」
「おいしい!高木さん!かぼちゃの味ちゃんと、というか結構するよ」
「まあかぼちゃが材料でいちばん多いしね」
「高木さんの作る料理っていつも本当に美味しくてすごいや」
「愛情たっぷり入ってるからね。それに今日のは西片も一緒に作ったから西片も料理上手って事だよ」
「お、俺は高木さんに言われたままにしただけだし……」
「そんな事ないよ。2人の共同作業だから余計美味しいんだよ」
「……///」
そんなこんなで食べ終わった。
「ごちそうさま~」
「あの…いつも、ありがとう高木さん。」
「こちらこそ」
「...な…なんかお返し出来たらいいんだけど」
「……そしたらさ。キスして。」
そっか。俺からキスするのも久しぶりだな
夏祭りの日に初めてを貰った以来か…
ちょっと緊張するけど…
ちゅっ
ちゅーっ
と高木さんの唇に俺の唇を重ねる。
高木さんが口を開ける
俺も口をちょっと開けて高木さんの口に重ねる
高木さんが俺の舌に舌をを絡ませる
高木さん。好きだ。大好きだ。
一分くらい口と口を、舌と舌を絡ませたあと口を離す
「ふふっ。今日の西片はかぼちゃの味がするや」
そして高木さんを家まで送る。
日が短くなってきて辺りは暗い
10月も末になると、この時間は冷えるので
手を繋いで。……でも、冷えなくても手は繋ぐかな。触れてたいから。
高木さんの家の玄関先につく
「じゃあね。西片。また明日」
「また明日」
帰り道
明日会えるのに、少し寂しい。
ずっと一緒にいるけど、少しでも長く。一秒でも長く。
もっともっと、一緒にいたい。高木さんと。
「高木さんと一緒に暮らしたら…幸せだろうな…」
とつい独り言が出てしまった。
第120話 完
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