見出し画像

広報担当者のツイッターをみていて思うこと

ひとことでいうと、もったいない、ですね。
「どこかで広報やってます」と書いているアカウント、あるいは職種として「広報」をプロフィールに表明しているアカウントは、私の観測では1500くらい確認しています。これはフリーランスやPRカンパニーの人なども含めての数ですが、だいたいのアカウントが300前後のフォロー&フォロワー数です。多い人でも2000くらい(ツイート内容でプロパガンダ的なものを発信している人は除いているのでSNSで超有名なあの人とかは除外しています)。フォローしているアカウントをすべてチェックできる限界数がだいたいこのくらいなので、自分用のアカウント、という位置づけで活用しているような感じが、ツイート内容などからも見て取れます。

こういうタイプのアカウントは、自分ベースの運営なので「気軽なフォロパ率」が非常に悪い。リアルに会って仲良くなれば、相互フォローが簡単に成立するような。。タイプ?

なので、PR系は相互フォローの対象から除外していたりします(奇跡的につながっている人もいらっしゃいます。フォローかけるときはかなりファジーな基準でぴこぴこやっているので、そのあたりは笑ってゆるして)。

除外しながらも相互フォロー候補選びの時には目にするので、さらっと確認するのですが、どうしてもっとフォロー数ふやさないのかな、といつも思います。

◆よくわからない会社の広報ほどあやしいものはない
創業まもないベンチャー企業で広報を持つのは、かなり画期的なことです。なので対外活動は活発でなければおかしいのですが、どういうわけかツイッターの担当者アカウントは、300前後のフォロー&フォロワー数で、何がしたいのかな、とうかがいたくなるようなものばかりです。

ベンチャー企業なら、自分たちの取り組みを手を変え品を変え、角度を変え時間を変え伝えないと、そのアカウントを作った意味がない。たまにツイートすることで影響力を行使したい、という意図がある場合、それはすでに相当の知名度がある場合と、10年先に結果が出ていればいいかな、という超ロングスパンでの目標設定をしているところくらいなものだと思います。

これもまた、メディアミックス。どんな会社の戦略があって、個人的にアカウントを開設することを会社が許しているのか。300前後の会社名付きアカウントを自由に動かすことで、何かを得ていこうというのでしょう。

◆会社名をさらしておきながら「発信は個人の見解です」という矛盾

たとえばトヨタ自動車の社員が「個人の見解です」と言われて、ああ、個人のものなのか、分けて考えようって、これ書いてる人完璧にできているんでしょうか。できません。だったら組織名入れないでやったほうがいいのですが、これまたなんたら広報のアカウントには多い傾向です。その会社のコミュニケーション全般を司る人の発信とは、って思います。

◆清廉潔白いい子ちゃん、という王道

有名カフェのスタッフブログなどはこの典型例ですが、多様なお客様すべてに受け入れてもらうためには、残念ながら意見表明はハイリスク。いい子ちゃん的に、「いい共感を得る」方向性の発信に落ち着いていきます。広報担当者のものも同じような傾向になっているところもあり、ほっとすることもあります。ただし、やりすぎるとつまんないコンテンツになるので、たまに人間ぽく意見を通したりする必要も。

コミュニケーションは、難しい。

◆ ◆ ◆

PR401は、近代パブリックリレーションズの基礎知識の解説をその知識のないまま仕事をはじめてしまっている広報担当者向けに作ったウエブページ。コミュニケーションを経営に沿って構築するストラテジックコミュニケーションなど、経営者層にも読んでもらいたいトピック満載のページです。

とくに、日本国内の広報担当者がまったくといっていいほど話すことができないパブリックリレーションズの定義解説をしたページです。体系化された本国アメリカではまずこれを学び、諸学に広げていくので、報道対応からたたきあげる日本の従来型とは比較にならない知識と経験を学生のうちに積むことができます。国内担当者もこれに負けない実務実現をするためには、まず定義をしっかり自分のものにしてほしい。そういう背景からどこの自称専門家よりも詳細の解説を作ってみました。


###


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?