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PRプランナー1次試験対策、実務者レベルで合意した、心得

PRプランナー1次試験のスタディグループに参加してみました。私は1次試験パスしていたので、今の受験生たちがどんなところにつまずいているのか、悩んでいるのかを知りたいな、と思ったので。試験を受けてみた感想、今の受験に悩む人たちのことば、広報環境の現状、試験内容の課題などふまえ心得ておくべきクセというのがあることを、書いてみます(7/25から数日かけてリバイズの可能性あり)。

試験にはペルソナ設定があると思う件

試験の問題文を読んでいると、大企業広報部感がアリアリと出てきます。この設定は回答する上で非常に重要なキーとなるので、受験する人は、

大企業の、まわりの「同じ」広報部員に「頼れる」環境下で、遺漏なく「広報」のオシゴトができるようになるには、「部員として」、まあこのくらい網羅していないとだめだよね、っていう基礎見解をまとめてみた

というスタンスにつきあう感じでのぞむ必要があります。この「」でくくったところがポイントになります。

受験生レベルでは、それぞれの職場環境は「広報担当者ひとりしかいないよな」というのが現実。広報のみならず、総務、人事などもこなす人も結構います。加えて会社が創業期から発展期になるかな、というところで広報を設置するところが多く、(どういうわけか)会社概要もよくわかってない若手の若手が広報担当者に指名されることが多い。

ストラテジックコミュニケーション的には広報担当者は社長、副社長、財務役員につぐポジションで経営戦略上重要なはず。ミッションインポッシブルをこなすCIA長官なはずなんです。試験の目指す姿も長官をたくさんつくりたいはずなんですが、こういう利用事情にあわせてあとさき考えない戦術論や技法に関する問題が多数出されています(テキストもいまだに経営分析論を網羅していない)。しかしペルソナ設定は、ある程度成長した会社の広報、というかんじで、ちぐはぐ感というか、複雑な大人の事情が垣間見えます。

ということで、問題設定が、

・戦略PRのしっぽをつかんだがいつのまにか戦術論
・経営分析にかかわる問題は皆無
・テキスト作りにかかわった人たちPR学部卒いないし
・ばかみたいにマーケティングに関する問題多い
・優等生ぶっているので、企業の存立自体を忘れている問題多し
・実務の人にしかわからない問題がヘーキに出てくる

というようなバックグラウンドがあるので。この資格は圧倒的に実務者有利、のはずですが、実務面で相反する見解を強引にどちらかのものとして答えとして採用しているケースなどもかなり多かったりするので、実務者といえども回答に苦戦してるのが現状です。

日本の慢性的な問題点:PR学部が少なすぎる

学科3年実務1年を課すパブリックリレーションズ学部がまだ1つか2つの大学ではじまったばかりのため、体系化されたことを学んだことのある人が執筆陣にも皆無で、報道対応か広告代理店の延長の経験しかしていない現場たたき上げ理論にもとづく問題構成になっているよね、という問題がわんさと出てきます。本場アメリカは、コミュニケーション学部保有の大学が500以上(ジャーナリズム学部、フォトジャーナリズム学部、パフォーミングアート学部、メディアアート学部[テレビ、ラジオ系] なども含む)。その先のストラテジックコミュニケーション学部所有も10近く存在していて(ロヨラ大学みたいなかんじ)、基礎学力の構成がまったくちがう。この試験制度は、本場のAccredited Public Relations認定制度を模した制度で、これを通じて国内の広報担当者のレベルアップと地位向上を早期に実現することをPRSJがさかんに行っている。。はずなんです。

戦略を語っていながら経営分析はないし、いつのまにか「それ戦術論でしょ」ということが戦略論として答えろ、というようなワケワカラヌものなどもあります。それでも前のバージョンよりは関連テキストは整理されていっており、温かい目線で見守るしかないという、この国の広報の課題を抱える中での試験制度。

これは、数社の現役広報担当者との対策勉強会を開いていて、全員が実務とテスト問題のギャップになやんだ観察からも的を得ていることだと思っています。

発展途上の制度なので数年前のPRプランナーはもしかしたら。。。

経営戦略面からこの試験制度をみると、どうしても足らないことが多い。体系化された学部卒の私からしたら、マーケがPRの上のポジションだったりとテキストブック上グタグタのことが多いです。しかし、今回の改定でグタグタすぎるところはかなり解消されたと思っていて、やっと、ほんとうにやっと戦略論を語る下地が整ったかな、と思います。

パブリックリレーションズの体系化第一歩な環境、これから試験を受ける人たちは、ラッキーかも。逆にすでにPRプランナー保有者たちは、改定されたテキストブックを改めて読んだ方がいい、とも思いました。いつのまにかPRがマーケの上になってますし(っていうか、こっちが正しい)、ハロルドバーソンなどの1個人の見解に頼らず、PR経営論がまとまりつつありますし。

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既存の記事を今後は注釈だらけのものにしていく予定で、さわりのさわり集から「さわり解説集」に変貌させていきます。2020年春の試験に向けて、当初予定の倍の記事量になっていることでしょう。 全体概要の推移は、無料版の以下の記事で。 PRプランナー1次試験対策の記事11本。読むポイント https://note.mu/takafumitanaka/n/nf7ce3f78fed1 スタディグループ、料金値上げ、解説追加などはツイッターにて。 https://twitter.com/pr4013

PRプランナー1次試験対策。この学習機会を通じてPR担当としての心得を実践ベースで学んだもらいたい、という視点で編集しました。模試の問題解…

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