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全体を把握することがもたらすメリット

全体を把握することってきっと重要なんだと思います。

今いる場所が全体の中のどの位置にあるかを知ると楽になる、すっきりする、余裕が出る、そんなことを改めて感じました。
そう、”改めて”。
最初に思ったのはアメリカ横断の旅に出たときでした。

バスを降りる度、そこは知らない景色だらけ。
けれど、滞在中に土地の地図が頭の中でパズルのようにはめ込まれていき、最初の景色も何十ピースの中のひとつのピースとなる。

全体を把握した後に改めて最初の景色を見ると全く違って見えるから不思議だ。
周りの景色と関係性・連続性をもって認識するからなのだろう。
見知らぬ不安から愛着あるお馴染みの表情へと変わっていく。

これは旅をした当時に書いた一節です。


ぽつんと知らない土地に投げ込まれ、景色を眺め回してみても、何がなんだか分かりません。
今自分が把握している世界は360度の目が届く範囲だけです。
それが、歩いてみて、白地図を塗りつぶしていくにつれて世界を理解していく。
その喜びを表現したエッセイでした。


エッセイで書いたことは地理を例にした場合でした。
けれどそれは組織、歴史、人生などあらゆることにあてはまるのではないでしょうか。

組織や仕事の場合。
自分の仕事が組織(会社)の成すことのどの一旦を担っているのか。
今取り組んでいるこの業務は何のためなのか。
全体を把握することで仕事への向き合い方が変わってくる。


歴史の場合。
ニュースに取り上げられている事件だの戦争だのは何かに起因して起こった出来事です。
何がどうなってこういう状況になったのか。
知ることで目の前の事象に奥行きが出ます。


人生の場合。
人生設計で今自分はどの位置なのか。
”未来で〇〇をするために今修行中”と認識していれば踏ん張れます。
他に…宗教は人の生きる意味を説いて、人生の全体像を理解する。
それは生き易さを生むのだと思います。


会社全体の中の仕事として把握せず、ただひたすら一生懸命働いたり、
歴史を把握せず今住んでいる場所をただの景色として捉えたり、
今日一日一日を黙々とこなしたり、
それ自体は否定しませんが、
やっぱりただ漠然と向き合うことより思慮深くいた方が人生豊かだと思うのです。

空間の全体を把握すること。
過去・未来含め時空の全体を把握すること。
全体を把握することは納得感を生むのだと思います。

土地を把握することで世界が広がる感覚。
目の前の事象に幅ができる感覚。
土地と土地の関係性。
時間と時間の関係性。
それを理解することで世界とより幅を持って接することができるのだと思います。

つらつらつらと、書いてきましたが、
旅をするときも、地理・歴史・人、いろんなことを把握しながらその土地に身を置くと、また濃厚な旅ができると思います。

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