【映画レビュー】「スパイダーマン」(2002年) ~エポックメイキングとなった青春ヒーロー映画~

 では早速、映画スパイダーマンシリーズを紹介。
 なお、レビューには多少ネタバレが含まれています。
 ここからは既に観た方か、ネタバレOKだぜ!な方はこのままお読みください。


【サム・ライミ監督作品シリーズ】

「スパイダーマン 」(2002年 アメリカ 121分)
監督 サム・ライミ
脚本 デヴィッド・コープ
出演 トビー・マグワイア、ウィレム・デフォー、キルスティン・ダンスト、ジェームズ・フランコ

【解説】
 スパイダーマンは長い歴史のある人気のアメコミヒーロー。
 1970年代に何度か実写映画にはなったものの、コミックのように壁や天井を自由自在に動いたり、ビルとビルの間を糸で移動する姿を実写で表現するのは当時の技術では難しかったらしく、所謂黒歴史扱いに。

 ちなみに1978年に、仮面ライダーシリーズ、戦隊シリーズでお馴染みの東映が特撮ヒーロー番組として制作した実写スパイダーマン(通称:東映版スパイダーマン)があります。
 壁と天井にはりつく姿を再現したり、ビルをロープで移動したりと身体を張ったスタントで作品としての完成度は高かったものの、原作コミックには登場しないマシンに乗ったり、巨大ロボットのレオパルドンが出てきたりと、ちょっとなにかが違っていました(ちょっとどころか?)
※余談ですが、毎週日曜の朝に放送されている「スーパー戦隊シリーズ」に巨大ロボットが出てくるようになったのは、この東映版スパイダーマンからの流れです。

 2000年代。名作ホラー映画「死霊のはらわたシリーズ」を手掛けたサム・ライミ監督と最新鋭のCG技術によって、ついにスパイダーマンが本格的に実写化。
 2002年に公開され、全世界で大ヒット。
 この作品がヒットしたことにより、続々とスパイダーマン映画が作られるようになり、まさに本作は記念すべき第一歩となった作品。

 ピーター(スパイダーマン)役は、トビー・マグワイヤ。
 最近では他のスパイダーマンシリーズとの差別化、またはフィギュアなどの商品展開のためか『フレンドリー・ネイバー・フッド・スパイダーマン』と呼称されています。



【あらすじ】
 冴えない高校生ピーター・パーカーはある日、研究所で遺伝子操作された蜘蛛に噛まれ、蜘蛛と同じような能力を手に入れてしまう。
 この力を得たことで増長したピーターは片想い中の女の子、メリー・ジェン・ワトソン(MJ)に良い所を見せるため、車を購入しようと決意。
 お世話になっている叔父さんと叔母さんに嘘をつき、賞金目当てでレスリングに参加したピーターは見事、優勝。
 しかし、賞金をケチった主催者に腹が立ったピーターは、金を強奪し来た強盗を無視します。

 これが悲劇に始まりでした。

 なんとピーターが無視した強盗は、ピーターが帰って来るのを車で待っていた叔父さんを殺してしまったのです。
 ピーターは自分の無責任な行動で叔父を死なせてしまったと後悔。
 これがキッカケとなり、ピーターは生前、叔父さんに言われた「大いなる力には大いなる責任が伴う」という言葉から、街の平和を守るヒーロー『親愛なる隣人・スパイダーマン』となります。

 同じ頃。ピーターの友人のハーリー・オズボーンの父であり、科学者のノーマン・オズボーンは開発中の身体増強剤の成果が出せず、上からの圧力に頭を抱えていた。
 焦ったノーマンは自らを身体増強剤の実験台にし、結果、グリーンゴブリンという凶悪な人格を持ってしまい、次々と人々を襲うようになっていく……。


【感想】
 等身大の若者が蜘蛛の力を得てしまい、街を守るためにスパイダーマンとなったエポックメイキング的な青春ヒーローアクション映画。
 スパイダーマンの基礎が詰まっているので初心者向け、入門編としてオススメしたい作品。
 トビー・マグワイヤ演じるピーターが恋と友情、自分の過ちに苦悩しつつも徐々にヒーローへと成長していく姿が描かれた名作です。

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