【映画レビュー】「アメイジング・スパイダーマン」(2012年) 〜アメイジングに新生したスパイダーマン〜

【アメイジングシリーズ】

 2007年の「スパイダーマン3」から5年後。
 続編ではなく、キャスト、スタッフを一新して新たなスパイダーマンとして再始動したのが「アメイジング・スパイダーマン」シリーズである。
 監督はサム・ライミ監督からマーク・ウェブ監督に交代。
 スタイリッシュな映像演出。ストーリーはミステリー、謎解き要素が追加され、ライミ版とは一味違う2010年代の新世代スパイダーマンとなっている。

「アメイジング・スパイダーマン」(2012 アメリカ 136分)
監督 マーク・ウェブ
脚本 ジェームズ・ヴァンダービルト、アルヴィン・サージェント、スティーヴ・クローヴス
出演 アンドリュー・ガーフィールド、エマ・ストーン、リス・エヴァンス、デニス・リアリー、マーティン・シーン、サリー・フィールド

【解説】
 主人公のピーター・パーカー/スパイダーマン役をアンドリュー・ガーフィールドが演じる。
 マッシブな体型だったトビー・マグワイヤのスパイダーマンよりも、スマートなボディで原作コミックと同様、糸を放つウェブシューターが両手に装備された。


【あらすじ】
 幼い頃。突然、何者かによって自宅を襲撃されたピーターは両親に連れられて、叔父と叔母の家に預けられる。
 両親はそのまま失踪。ピーターを迎えに来ることはなかった……。

 高校生になったピーターは、両親が居なくなった理由を教えてくれない叔父と叔母に隠れ、消えた両親の行方を探っていた。

 ある日、両親と関係のあったオズコープ社へ行くが、そこで遺伝子改良された蜘蛛に噛まれる。
 蜘蛛に噛まれたことで、ピーターは超人的な身体能力を得てしまう。

 失踪した両親について調べていく内に、叔父と喧嘩になったピーター。
 イライラしてコンビニ店員と口論。
 そこに現れたコンビニ強盗と出くわすもピーターは無視をしてしまう。
 その後、強盗はピーターを探しに行った叔父を殺害。
 あまりにも突然の叔父との別れに、ピーターは泣き叫ぶ。

 自分の無責任な行動で叔父が死んでしまい、ピーターは激しい後悔と叔父を殺害した強盗への復讐心に囚われてしまう。
 夜な夜な街に出ては、叔父を殺した強盗を探すピーター。街のゴロツキたちを次々と痛めつけていく。
 ゴロツキたちに顔を覚えられたので顔と姿を隠すためのマスクとスーツを身につけ、武器となる伸縮自在の糸を発射するウェブシューターを開発。
 叔父を殺した強盗を見つけるため、ピーターは街のゴロツキたちを退治し続ける。

 一方。片腕を無くした科学者・コナーズ博士はトカゲの遺伝子を体に組み込んだ結果、リザードという怪物と化す。

 失踪した両親の謎。叔父を殺した犯人。ピーターを狙う謎の存在など、サスペンス要素が加わり、よりスタイリッシュさに磨きがかかったアメイジング・スパイダーマンシリーズ第一弾。


 本作のスパイダーマンは復讐から始まった。
 だが、ある日。リザードの暴走によって橋から落ちそうになっている車があり、その車から子供を助けようと必死になるピーター。
 マスクを外し、子供を安心させてから、なんとか救い出す。
 子供が父親の元へ戻った瞬間。ピーターは思わず泣いてしまう。

「よく頑張った、えらいぞ……えらいぞ……」

 子供の父親はピーターに名前を聞く。

「お前は誰だ?」

 ピーターは答えた。

「……スパイダーマン」

 アメイジング・スパイダーマン、誕生の瞬間だった。
 恋人であり理解者でもあるグウェン・ステイシーの協力も得て、両親失踪の謎を追いながら人々を守るために戦う。

 ミステリーとサスペンス要素が加わり、映像もよりスタイリッシュになったアメイジング・スパイダーマン第一作目である。

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