見出し画像

【タイ飯】バンコクおすすめ豚タタキ【生肉料理5】

 日本国内ではなかなか食べられない「生肉料理」がバンコクなら自己責任で食べることができる。屋台から高級レストランまで、あらゆる飲食店で生肉を目にする。そんな、バンコクで食べられる生肉料理を複数回に渡って紹介していきたい。今回はタイでももしかしたらここだけではないかと思う、豚肉の刺身がある「エビスダイニング」を見ていきたい。

画像4

 タイで最も新鮮な豚肉であることは間違いない。だからこそ、安心して生で食べられる。

 最近の日本の常識はわからないが、少なくともボクが小さいころから日本を離れるまで、豚肉はレアでも食べられないものだった。ちゃんと火を通さなければならない肉で、なんなら生の豚肉を触った箸も危ないと言われるくらいだった。

 そんな豚肉が刺身で食べられる。その衝撃たるや。日本で牛肉の生食ができなくなったばかりのころ、日本国内でも豚の刺身を出す店が増えていたと聞いている。それでも、きっと日本人の多くが豚肉を刺身で食べられると聞くと不安を覚えるのではないだろうか。

 それもそのはずで、「エビスダイニング」のメニューに豚タタキをみつけた客の多くは店主にこう聞くという。

「大丈夫なの?」

 これはバンコクでは野暮な質問である。食べものの善し悪しは自分の舌で決めるしかない。100万人がいいと言っても、自分がダメだと感じたら、それがすべてだ。だから、そう訊かれたら店主はこう答えるようにしているという。

「生ものは全般的に安全とは言いきれないですよね」

 魚の刺身だってそうだ。安全と言われていた日本の生肉も結局問題になったから規制された。100%は約束できない。もちろん、100%に近づけるために店主の努力が裏にある。

画像4

 エビスダイニングが豚肉を生で出せる理由は、徹底した管理があるからだ。まず絶対条件に、その日のうちに生食用の分は使い切ることだ。絶対に持ち越さないし、持ち越させない。

 さらに、特約の仕入先から朝に絞めた豚を持ってきてもらう。一般的なタイの市場では、豚肉は前夜に絞め、翌日市場に並ぶ。

 エビスダイニングは朝に絞めた豚肉が昼に店に届き、スピードが命とばかりに夕方までに客に出せるよう下処理をしている。厨房内、冷蔵庫、従業員の手など徹底した衛生管理下での作業になる。

 つまり、エビスダイニングの刺身用豚肉はタイ国内で最も新鮮で徹底した管理下に置かれた豚肉なのだ。

画像2

 もちろん、抵抗感が拭えない人もいるだろう。そんな人に店主は無理に豚タタキを勧めたりしない。

 そんなときには限りなく生の状態に近いレバーの串焼き「レバの若焼き」を食べさせる。火を通すことで安心感と食べやすい食感が出ている。このレバ若焼きはこのエビスダイニングの大人気メニューのひとつで、来店者ほぼ全員が必ず1本は注文するほど。

 そして、誰もがレバの若焼きに感動する。そのあとに「じゃあ、タタキも」と挑戦し、エビスダイニングのリピーターになっていく。

 このリピーターたちは店主の「考え方をひっくり返してやるのが好き」の策略にハマっている。しかし、このひっくり返りは嬉しい騙しである。

画像3

 豚のタタキをバンコクのエビスダイニングで初めて食べるなら、まずは「タタキ盛り合わせ」をおすすめしたい。3種4種5種盛りがあり、エビスダイニングの豚タタキのラインナップを少量ずつ楽しめるからだ。

 初めは食べ比べから。そこで自分の好きな部位をみつけ、あとは単品で頼みたい。部位によって食感と風味がまったく違うので、実に多彩な味わいが楽しめる。

・DATA
店名:エビスダイニング
住所:2F 58/18-20 Silom Rd. Suriyawongse Bangrak Bangkok
電話:02-632-9100
時間:17:00~24:00(休:日曜日など)
web:https://www.facebook.com/YebisuDining/
値段:
タタキ3種盛り:300B
タタキ4種盛り:390B
タタキ5種盛り:490B(数量限定)
レバ刺し:190B
ハツタタキ:180B
タンタタキ:200B
ハラミタタキ:200B
ガツ刺し:210B(数量限定)
レバの若焼き:90B/本
ハラミ炙りタタキ:230B(限定10食)
※この情報は取材時のものです。
※生肉食は100%安全ではありません。当記事はおすすめの生肉料理店を紹介するものであり、安全性を保証するものではありません。タイでの生肉食は自己責任において自己判断で食べるようにしてください。注意点などは下記にまとめています。
※当記事はバンコクで発行される無料誌「DACO」の492号(2018年11月5日発行号)に掲載された記事を加筆修正しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?