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【ベトナムCOVID-19】ベトナム発タイ行き飛行機が飛ばない!?【2020/03/20】

 今回のベトナム滞在は新型コロナウィルスに振り回された。挙げ句、最後の最後に最大のピンチが来るとは誰が想像しただろう。

 ベトジェットVJ901便は20日の12時15分のフライトだった。なにがあるかわからないので、3時間前に空港に着いていたい。そうなると、エアポートバスはメリアホテル前を8時ごろに出ればいいのでは。近くにフォーティンの支店もあるので、食べていくなら朝7時半にホテルを出るといいかな。

 そんな風に暢気に思っていたら、メールにはフライト・キャンセルのお知らせが。じゃあ、次の便で? しかし、そんな簡単な話ではなかった。

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 15日に入国して、その後に入国規制などがかかり始め、ビザの発給停止も始まり、ハノイ市街地には外国人がほとんどない状態になっていた。休業している店も多かったし、飲食店やバーは一部外国人の入店お断りがあったが、それほど厳しくはなかった。

 そして、23日からベトナム航空が日本行きを全便欠航したり、指定国からの入国は新型ウィルスの陰性証明書が必要になったりと厳しくなってきた。この陰性証明書は日本では発行できない(執筆時)ので、実質的に日本人の入国は禁止になるし、その後、22日、つまり今日からは外国人の入国が基本的にはできない状態になった。すでにベトナムにいる人は地方の空港から国外に出ることは可能なようだが、国内移動がままならないので、かなり厳しい。

 一方、タイも日本では発行できない陰性証明書を全外国人に必要とすることが発表された。これは、それまでのすべての発表を反故にし、完全にこれに従うものということになる。それが22日の午前0時からという発表だったので、ボクのフライト20日がギリギリ間に合うことになる。

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 しかし、20日の朝に起きたときにメールを見たら、前日の夕方にベトジェットからメールが来ていた。ちょうど前夜に友人と食事をするために外に出たときだったので、朝までボクは気がつかなかった。

 そこには予約したフライトはキャンセルですといった内容があった。急いでホットラインに電話したものの、キャンセルの一点張りだ。英語があまり通じないので、近くのオフィスを教えてもらい向かった。すると、20日から4月25日まで、ベトナム国内発のアセアン区域内行きの格安航空会社(LCC)は全便欠航となることを言われた。ネットニュースにはどこにも出ていないし、これがベトナム政府のやり方かと。

 ほかの国にも飛べない。最悪、ホーチミンに飛び、カンボジア国境、プノンペン、シアヌークビルを経てタイに入国する方法もある。でも、国境が開いているかどうかの情報もない。

 ベトジェットのオフィスの人は親切にほかの航空会社も当たってくれた。でも、どれも厳しい。ただ、タイ航空が24日に飛べると言う。しかし、先のようにタイにすんなり入国できるのは22日までだ。

 いったん宿に引き返し、ほかの航空会社をチェックする。ところが、この時点でタイの実質的に入国規制が21日に実施というニュースが出ていた。もう、この日に帰るしかない。

 ベトナム航空はタイ行きのフライトはある。しかし、なぜかホーチミンに飛び、ニャチャンに飛んで17時間待ち、そしてタイというルートだ。要するに20日中には着かない。これは却下だ。

 タイ航空を見ると晩に飛ぶ便がある。しかし、買って欠便ではただ金を捨てるだけだ。それで友人に頼んで、友人の会社の人に電話確認してもらった。タイ航空のハノイ事務所は閉鎖しているっぽく、わざわざホーチミン事務所に電話して確認してくれた。それで飛ぶことがわかり、140ドルで買い直した

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 こうなるとエアポートバスが出るのかどうかもわからないので、タクシーで空港に。友人がタクシーを予約してくれた。最近、ベトナムは配車アプリの「Grab」が台頭しているので、その対抗でタクシー会社各社は20万ドン(約10ドル)くらいからのパッケージ料金を用意している。以前はホテルで頼むと16~20ドルしたので随分と安くなった。

 心配なので17時着で向かうと、すでにタイ航空のカウンターは人でいっぱいだった。ノイバイ空港自体は1時間から3時間おきに1便というくらいまでフライトがなく人が少ないが、タイ航空には多くの白人が並ぶ。元々の客とは思えず、おそらくボクと同じように駆け込みでタイに行こうとする人たちだったのかもしれない。ベトナム終戦時のホーチミンから逃げ出す南側の人たちのようだった。

 しかし、全フライトが少ないので、イミグレーションは誰も並んでいない。搭乗口近辺も人がいない。一応免税店はオープンしているが、それが余計にもの悲しい。

 いよいよフライトとなる。実際飛行機はほぼ満席だった。あとはタイに無事に入国できることを祈るばかりだ。

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