見出し画像

タイ国内のインド・カレーはなぜか高い

 東京とバンコクの大きな共通点のひとつに、世界各国の料理がハイレベルで楽しめるということがある。今、タイは空前の和食ブームで、年々和食店が増加していて、日本以外では最も和食店が多い国なのではないかと思うほど。しかし、それ以外にも世界中の料理がある。イタリアンやフレンチ、それから中華はもちろんのこと、アフリカの料理もあって、しかもその国の調理師が常駐する店も少なくない。

 そんな中でインド料理もある。高級店だけでなく、日本のように街中にあるような食堂的なインド料理店もある。日本だとネパール人がやっているケースが多い気がするが、タイはほとんどがインド人の経営のはず。そういう店はだいたいがカレーをメニューの中心に置く。

 バンコクの和食は日本で食べるより高い。輸入しなければならない食材が多いこともあるが、外国では和食は高級ジャンルに入るというのもその理由だ。インド料理も外国料理なので値段設定が高いのはわかる。でも、高級店でもなく、カレーしかない食堂なのにちょっと高めというのがなんか納得いかない。

画像1

 高いと言っても、丼に入れたカレーとサフランライス、あるいはナンを頼むと100バーツ台、高いと300バーツ台といったところ。日本円にすれば大して高くはないかもしれないが、バーツ建てでタイの物価から考えると、たとえば南部のマッサマンカレーとかと比較しても(マッサマンは厳密にはカレーではないけど)、妙に高い設定だ。

 もちろん、おいしいのは間違いない。和食は日本で食べるのが一番おいしい。タイ料理もタイで食べることが一番おいしく食べる方法だ。ところが、インド料理はインド国内だとここで紹介するようなカレーでおいしい店がほとんどない。インド南部は食事がおいしいらしいが、少なくともカルカッタなど北の方はカレーがおいしくなかった。高級料理店ならいい店もあるのでしょうが、基本、インドは食事がおいしくないと言っても過言ではない。でも、東京やバンコクで食べるインド料理はおいしい。

画像2

 特にボクはサフランライスが好きだ。特別な味がするわけではないけれども、子どものころに初めて本格インド料理のカレーを食べたときのドキドキ感が蘇ってくるからというのもある。

 初めてのインド料理店は銀座のマハラジャという店だった。たぶんチェーン店だ。その後、高校生かもうちょっとしてから上野で入った店もたぶん同じ系列のはず。アメ横センターのあの三角の広場のところにあって、そのころはカレーの食べ放題をランチでやっていた。

 バンコクでそのマハラジャに似たような水準の店はいくつかあるが、スクムビット通りソイ3のアクバルがいい。タンドリーチキンとかケバブとかもおいしい。

画像3

 そういった、やや高級志向の店が高いのはわかる。しかし、タイは普通の食堂スタイルにおいてもカレーは高い。なんでだろう。イタリアンの高級店も高いのは納得いくが、プーケットの下町の中に食堂のイタリアンがあって、そこはステーキも100バーツ台だったはず。イタリアンが安くできて、インド料理が安くできないことがわからない。

 カレーはどこも量が多いわけではない。むしろ少ない店が多い。なのに200バーツ台はざらだ。こういってはなんだが、インド人は豆売りとかタイでも低所得者層の一部に入っているくらいなので(逆に金持ちはすごいけど)、人件費が高いわけでもないでしょうに。スパイスも大概タイで手に入るはずだから、刺身を日本から仕入れなければならない和食と違い、コストもそんなにかからないのではないかな。想像だけども。

画像4

 冒頭のカレーとサフランライスはMBKのフードコートのカレーだ。あれも200バーツくらいしていたと思う。

 上記のこの画像は確かプーケットのパトンビーチのインド料理食堂のものだ。プーケットはバンコクより物価が高く、パトンなんかは特に高いのはわかる。それでも、このご飯とカレーだけで500バーツもした。これは納得がいく・いかないどころか、許せないレベルだ。

画像5

 これはチェンマイの堀の周辺だったか中にあったインド料理食堂のもの。これもナンとカレーで300バーツくらいしたような。チェンマイという地方都市でこの値段ってどうなのかね。

 とはいえ、カレーはまず外れないこともあって、ついつい行ってしまう。特にタイ料理も和食も嫌だというときに、中華と並んでちょうどよく食べられるところがいい。中華だとひとりでは行きにくいので、特に単独行動時はインド料理は結構使える。

 サフランライスとナンもまず外れることはないのでいい。ホント、唯一の問題点。それが料金設定だ。安かったらいいのに。タイ人も以前はカレーを食べなかったけれど、和食ブームとココイチの定着でだいぶ広まったと思う。本格インドカレーもブームに乗れるはずなんだけどなあ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?