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【タイ心霊スポット】うちが結局一番怖い

 主にバンコク都内や近郊の心霊スポットを巡って取材をしてきた。タイ国内の無料誌、ウェブサイト、それから書籍などで発表してきた数の倍から3倍は周っている。タイは元々精霊信仰があって、どこにでも実話怪談や精霊関係の話がある。日本の怪談に似てもいるし、根本的な考え方が違うケースもあったり、実におもしろい。とはいえ、怖さに関しては日本も同じだが、場所によってレベルが違う。恐ろしいエピソードがありながらも雰囲気はそうでもなかったり、逆に大したエピソードはないが、雰囲気は抜群だったり。

 そんな数多く巡ってきた心霊スポットで結局一番頻発しているのが実は自宅だったりして・・・・・・。

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 心霊スポットなどの取材はライターとして活動を始めた2011年ころから本格的に動いてきた。その取材の中で、現状の集大成としてまとめたのが下記の「亜細亜熱帯怪談」だった。

 タイの心霊スポット巡りはタイ人を知ることのひとつの手段でもあるし、タイ人と会話が盛り上がる共通のネタとなる。もちろんタイ語ができないと難しい部分はあるが、この本で得た知識でタイ人と会話すれば、たちまちその人と仲良くなれることは間違いない。それくらいタイでは怪談が身近だ。

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 それなのに、結局最も心霊現象的なものが起こるのがボクの家だったりする。上の画像はあくまでもイメージ画像で、亜細亜熱帯怪談に掲載できるかなと撮影してみたものの、リアルな感じではなかったのでボツにした。

 今はパソコンの機種を換えてしまったので見ることはなくなったが、以前は上記のパソコンで仕事をしていた。ディスプレイ周りが光沢になっていて、昼夜問わず、仕事をしていると、画面の淵に白いワンピースを着た女性がウロウロ歩いているのが反射で見える。

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 見えると言っても、先の画像のようにくっきりではなく、ぼんやりと見えるというか、自分で気配を感じるというか。パソコンの画面に映るのはボクの背後の景色であって、だいたい上の画像のような感じだ。そのソファーの向こう側を行ったり来たりしているのがぼんやり見えるのだ。

 妻は白いワンピースなんて持っていないし、黒髪でもない。だから、妻ではないのは間違いない。というか、妻が上の画像に写る居間にいるときには出てこない。家にいないときや寝たあとに出てくる。

 かつてあったのは、ある日本のラジオ番組に携帯電話を通して出ることになって、気を遣って妻や子どもがいないとき、テレビも消して、パソコンも消して、上の画面の扉も閉めて、限りなく無音に近い状態にした。しかし、相手側はテレビを消してくれと言う。消していると言うと、

「いや、高田さんのうしろで女性がむちゃくちゃ笑ってますけど」

 と返ってきた。

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 この画像は電子書籍で怪談ネタをまとめたときの表紙だ。ま、妻です・・・・・・。この電子書籍は亜細亜熱帯怪談発売と同時に販売停止とした。ネタが被っているというか、より深く掘り下げているので、読んでもらいたいのは亜細亜熱帯怪談の方だから。

 その自宅に現れる女性はだいたいソファーの向こう側をウロウロするが、たまにドアの横に立っていることもある。最も接近したのはボクのすぐ背後だ。画面すぐうしろにボクの顔の横あたりから覗き込む女がいた。最初は娘がパソコンの画面を覗きに来たのかなと思って、書いてある日本語を説明して振り返ったら誰もいなかった。

 あとはたまに扇風機のボタンが押されたり。これを怖いと思うか思わないか。正直、怪談が怖いのは音楽や効果音、あるいは語り部や映像の見せ方だ。実際に起こると怖いとは案外思わない。そもそも危害を加えられるわけでもないし、怖い存在ではない。それで言ったら、妻の方が十分怖いし、十分に危害を加えられているし。

 先の電話に似たトラブルはよく起こる。自宅ではないけれども、別の場所で、逆にボクが子どもの狂ったような笑い声を聞いたことがある。いずれにしても、こういう現象が起こるのは心霊に纏わるなにかをしようとしていたり、書こうとしているときだ。霊が集まってくるのだろうか。ちなみに、今日はこの記事を午前中にアップする予定だったが、親戚が急に亡くなったので、そちらに行っていたため遅くなった。これもその関係のひとつなのだろうか・・・・・・。

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