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バンコクは廃線したが東京の路面電車は健在

 シリーズの中で何冊か本を出さてもらっている彩図社都電の沿線にあるので、ここ数年、しばしば目にはしているけれども、いつも思うのが「きれいになったな」というか。ボクが子どものころは確か黄色の車体で、紺色のラインが数本、横に走っていたような。

 あと、かつてはチンチン電車って呼んでいたような。動き出すときにチンチンとベルがなるからだったはず。これは新しい車両も同じ仕様らしく。今の子どもたちもチンチン電車と呼ぶのだろうか。

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 都電はイコール路面電車というイメージがあるけれど、実際に車と並んで走るのは大きな交差点内と、JR王子駅からの飛鳥山公園の坂くらいじゃないのかな。町屋とか三ノ輪の方は全然記憶にないけれど、あっちは一般公道と線路は分けられていた気がする。

 都電はなんの略称かと思ったら「東京都電車」だって。そのまま。でも、今は「東京さくらトラム」という愛称があるのだとか。東京都が運営する、東京唯一の路面電車で、都電荒川線という路線名になるようで。

 都電を含めて日本には18か所で路面電車が運用されている。ヨーロッパは結構あるみたいだね。

 バンコクも大昔はあった。民間の運営で、むしろ国鉄よりも前に運行されていたので、タイで初めての鉄道は路面電車のようだ。ホアランポーンからサムットプラカンのパクナム方面に向かってだったかな。1960年くらいに廃線となったはず。鉄道マニアの人に聞いた話では、ラマ4世通りはホアランポーンからクロントーイ市場辺りまで無駄に幅が広いが、あれは、もともと路面電車の線路も込みでの幅なのだとか。

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 安全面とか機能的に考えたら新型車両の方がいいのだけれども、やっぱり「味」という点では古い車両が好きだ。黄色いタイプはなんかゴロゴロいいながら走ってた気がする。

 東武伊勢崎線もボクが幼稚園のころ、小学生のころはもうなくなっていたかと思うが、床面が木製の車両があって、ゴロゴロというモーターかなにかの音が発車時に床下から聞こえてきた。それがボクが好きだった。あのころは普通に車内でタバコが吸えていた時代で、その車両はエアコンもなかったと思う。

 ボクは育ちは足立区だが、生まれは荒川区西尾久。ちょうど荒川遊園地がある辺りで、父方の親戚が今もその辺りに住んでいることもあり、都電はよく乗った。バイクの免許を取って、初めて王子で都電と並走したときは興奮した。

 この前、今回の画像を撮りつつ路線脇を走っていたら、懐かしい黄色い車体を見かけた。荒川遊園地の駅のちょっと先に都電の車庫があり、どうもそこは展示場にもなっているようで、そこに古い黄色い車両が見えた。

 でも、こういうときに限って用事があって寄れない。そして、別にそこまで思い入れがあるわけでもないので、ずっと思い出さずにそのままに。今、これを書いていて思い出しているけれど、明日になったらそこに行こうという決意を忘れていると思う。

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