クイッティアオは自宅で作れる
米粉麺クイッティアオは思っている以上に簡単に自宅で作れる。クイッティアオとは言っても麺そのものではなく、あくまでも麺料理としてのクイッティアオの話だ。日本でもクイッティアオさえ手に入ればスーパーで買えるもので屋台の味を再現できる。うちでは妻がときどき自宅でクイッティアオを作るので、簡単なのは間違いない。
タイではスーパーでもコンビニでも、そして市場でもクイッティアオが手に入る。しかも、太麺、細麺、極細などあらゆるタイプが手に入るのだ。特に市場なら太麺は生麺だし、細麺も完全乾燥麺ではないので食感がいい。とはいえ、最近は製造技術が向上して乾燥麺でも食感がよくなった麺も増えているが。
材料も買ってきたまま、特別な加工の必要がほとんどなく、せいぜいちょっと切るくらいしか手間はかからない。この気軽さがいい。
もしおいしくしたいのであれば、多少なにかした方がいい。その中でひとつだけ手間をかけることで劇的に変化するものがあるとすれば、ニンニクを揚げたものの用意くらい。
ただ、それも好みによると思う。屋台でもニンニク揚げを使わないところもあるくらいで、あくまでも風味づけで入れたい人は作った方がいいというだけ。
でも、入れる場合でもタイは大雑把だから、ニンニクの皮をちゃんと剥いて、とかそういう面倒はない。ざっくりと根元の部分を切って、皮つきのまま揚げてしまえばいい。
このニンニクを揚げたものは店だと気持ち程度なので、うちでは結構大量に使ったりする。小さなフライパンにいっぱいに作ってちょうどいいくらいだ。
あとは肉類を切るだけ。豚肉でも鶏肉でもいいが、うちは豚肉がメインだ。切り身と挽き肉の2種類を入れる。
それからルークチンも入れる。すり身団子のことで、日本だとつみれになるかもしれない。しかし、それだとショウガとか薬味が含まれていることもあるでしょう。つみれとタイにルークチンはちょっと味が違うので、そこは注意したい。上記画像は豚肉のすり身団子だ。魚のルークチンというと多くがイカのすり身だったりする。
あとはパクチーや万能ねぎを細かく切って用意しておく。具材としてはこれくらいかな。
クイッティアオを作る中で一番の面倒はスープだ。ただ、タイの麺料理は味が薄く、食べる人がナンプラーなどで好みの味にして完成するので、日本のラーメンのように本格的にスープを取る必要がない。だからこそ自宅で気軽にできるというわけ。
うちの場合、クイッティアオのスープのベースになるのはシークロン・ムーだ。つまり、スペアリブのこと。タイ料理にスペアリブのから揚げが定番メニューとして存在しているので、スペアリブの小分けに切ったものが容易に手に入る。これをベースにする。
あとは大根や冬瓜、パクチーの茎の部分、万能ねぎなどを入れる。豚ひき肉を団子状にして入れることもある。
あと面倒なときはこういうスープの素を使ってしまう。要は、先の材料を長めに煮込むならスープの素は使わず、短時間で作りたいときにはこれを使う感じ。
最後にクイッティアオを茹でる鍋を用意すればいい。ルークチンや豚肉なども食べる直前に湯がくのだが、うちでは出汁も出るからとスープで煮てしまう。
丼に入れたら揚げておいたニンニク、刻んだパクチーや万能ねぎを振りかける。黒コショウがあればそれも一緒に。盛りつけ時にスープを取ったスペアリブや大根も一緒に。
1回作れば3回分くらいの量になってコスパがいい。また、クイッティアオに飽きたらこのスープで米を茹でればカオトム(雑炊)にもなる。あるいは、普通の食事のスープとしても利用できる。クイッティアオというよりはこのスープが結構使いまわしができるので、意外にいい。
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