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ダムヌンサドゥアク水上市場は行く価値がない【あくまで個人的な意見】

 タイに初めて来た人が行く観光スポットの定番はエメラルド寺院+ワットポー+ワットアルン、それからアユタヤ、そして「ダムヌンサドゥアク水上市場」でしょう。ボクはことごとくこの辺りを外しまくり、住み始めてから初めて行ったくらいだ。タイの物価とかを知り、かなりタイ語が上達してから行ったからというのもあるのと思うが、ダムヌンに関しては悪質さを感じるほど受け入れ側が酷かったので、行きたいという人がいれば連れて行ってあげるものの、家族で遠出する場合でもここには絶対に行かない。

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 確かに20年前でいえばこういったスポットがなかったので、大昔のタイのマーケットや生活を垣間見る場所としては人気があったのはわかる。最近はあまりいわれなくなったが、20年前はバンコクはよく「東洋のベニス」なんて呼ばれたほどで、水路が多かったから昔は水辺で生活する人はいたのでしょう。

 しかし、観光ナイズされすぎていて、ダムヌンはすべてがボッタクリ価格だといっても過言ではない。バンコクでボッタクリ商売をするパッポン通りのナイトマーケットと大差ないというか、値下げ交渉力があればパッポンは正規料金以下になることを考えると、ダムヌンの方がよろしくない。

 ベトナムのメコンデルタにあるカントーの水上マーケットに行ったことがあるが、あそこは食べものが特別に高いってこともなかったし。なにより本当に生活に即した市場で、それこそ正真正銘の地元民の生活の様子を見ることができた。ダムヌンは形ですらそういった面影はない。

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 売っているもの、小舟チャーターなどなにからなにまで、すべてがボッタクリだ。ここは外国人料金がなく、タイ人向けでも高い。基本的にはすべてが高額設定なので、ある意味、潔いといえば聞こえはいいかもしれない。

 これだけ観光客が多いのだから、ボッタクリ価格にする必要がないような気がする。毎日大盛況だったのだから、普通にやっていたって儲かるでしょうに。でも、目先の利益しかタイ人は考えていないので、この先自分が引退して子どもの代になったとして、そのときにもちゃんと人気観光地として続いていくかどうかなんてことは考えていない。

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 人が多すぎて、市場近辺は船の大渋滞。なんにもおもしろいことはない。毎日渋滞なので、船頭はイライラして怒鳴り合いになっているし。早朝から汚いタイ語を聞かされる身にもなってほしい。ちょっと離れた水路に行けば空いてはいるし、多少は生活者の様子とかも見られるので、100%すべてがつまらないとはいわないけれど。

 ただ、ダムヌンはバンコクから車で2時間弱くらい。わざわざそこまで行く必要があるかな、と思ってしまう。今だとバンコク近郊の水上市場が人気になってきていて、ダムヌンまで行く必要もない。近郊でも水辺の生活者を見ることはできる。なによりタイ人価格だし。小舟も外国人価格がある場合でも、タイ人価格にプラスちょっとって感じのところが多い。

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 自分で運転していての印象だが、ダムヌンまでの道のりと、たとえば似たような距離感のアユタヤを比較すると、ダムヌンまでの道はどこを通ってもなんだか危ない。路面が滑りやすく、国道もわりと狭い気がする。道もがたがたなのにみんな結構飛ばすので、事故が起きそうで怖い。タイ人ドライバーは運転があまりうまくないので、バスであれタクシーであれ、人に命を預けて向かうにはリスクが高すぎる。

 ダムヌンに行くくらいなら、近隣にある新興水上市場の一連の中で結構前から注目されているアムパワ水上市場の方がいいと思う。水上というのは便宜的な訳で、実際には水際に並ぶ陸上の市場で、ダムヌンのすぐ近くにある。また、日本のメディアなどでもよく登場する線路沿いでレールぎりぎりにまで商品を並べるメークロン市場もダムヌンからわりと近い。むしろこの市場とアムパワの方が海側の国道から来たらダムヌンより近い。

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 こういう観光客ばかり、あるいは流動客ばかりで固定客がいないところはほとんどが食べもの屋がまずいというのがタイの法則のひとつだ。ダムヌンもまずいとは言わないけれど、高いだけでおいしい店はほぼない。あくまでもボクが知る範囲内だけれども。

 水上市場といえば、タイでは米粉麺クイッティアオのひとつで、船で作るタイプのクイッティアオ・ルアが有名だ。ダムヌンにもあるけれども、これも大したことはない。バンコクだと戦勝記念塔近辺、アユタヤのチャオプラヤ川沿いなどにもあり、タイ人がたくさん来ているので、そっちの方がいい。

 何回かリクエストに応えて案内しているのだが、ダムヌンがよかった試しが一度だってない。いいところを挙げようにもなにも思いつかない。とにかく、ボクは個人的にはここはおすすめしない。

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