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 数年前に韓国の軍艦が自衛隊の航空機にレーザー照射して国際問題になったとき、ネットのニュースなどでは日韓の関係が非常に悪くなったという記事が多かったので、日韓は危機的状況なのかと思っていた。しかし、日本滞在時に用事があって新大久保に行ったら、韓国のバラエティー番組と思しき取材班や無名の韓国アイドルが宣伝活動を普通にしていた。全然報道と違うじゃないかと思ったものだ。

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 日本にいないので、日本の情報は基本的にネットからしか得られない。タイにいるときには日本から来る人と話す機会は、少なくともボクには年数回くらいでそうそうない。特にボクは日本の友人らと用事がないと連絡を取り合わないというのもある。

 だからネットの情報が日本のナウなのかなと思ってしまいがちだ。これは逆もそうで、タイに住んでいると当然ながらタイのリアルタイムの情報がそこらにあるが、住んでいないとそうはならない。有名ジャーナリストだってタイに住んでいない以上、リアルなタイの情報を掴んでいなかったりする。

 これじゃあいかんなあとは思うけれども、さすがに日本だと簡単に行き来できない。ベトナムくらい、あるいは東南アジア内なら移動にそれほど時間がかからないから、容易に現地に足を運べるけれど、日本はやっぱり遠い。

 飛行機の片道5時間6時間というのはちょうどいいくらいに微妙だと思う。シンガポールがバンコクから2時間3時間。ちょうど映画1本分レベルだし、タイ国内の陸路移動で考えると、3時間前後はバンコクからコラートに行けるか行けないかくらいの感覚。5時間という壁はちょっと遠いと感じさせる。あくまでボクの中のイメージだけれども。

 ライターという職業の中では可能な限り自分の目で見て、足で得たネタを紹介するべきではある。しかし、ときには他国の情報を書かなければならないこともあるし、タイ国内でも実際に目にできずに伝聞で記事を起こす必要もある。そんなときは、客観的に複数の情報源からネタを得る必要がある。

 でもやっぱり「百聞は一見にしかず」で、現場を見ることこそが一番強い。最近の日本の若い人は海外旅行にも興味ないみたいだし、前職では海外に支店が大量にあるのに海外転勤を若い社員はみな嫌がると聞いた。治安の問題もあるし、わざわざ行かなくても現地情報が得られるからというのもあるようで。ある意味では日本が一番という愛国心もあるのかな。

 でも、それだともう「百聞は一見にしかず」すら百聞のひとつに入っているのではないか。井の中の蛙とも言え、ネットでなんでも知った気になっているけれども、実際にはなにもわかっていない。普通に生活している分にはいいが、ライターの場合はそれではいけないなと気をつけることにしている。

 さて。

 最近のボクの記事でありがちな、画像と内容が今回も全然違うのだが、今回は「幸楽苑」の画像だ。日本で幸楽苑はたくさんあるようだが、ボクはまったく知らなかった。日本よりもタイ歴が長いので例のごとく、幸楽苑がタイ進出というニュースが出回ったときもピンと来なかった。エカマイにできたばかりのころ、実際に行って見たら「これこれ」という味で感動した。昔ながらの醤油ラーメンって感じで。

 日本には緑色の看板の幸楽苑もある。違いはよく知らないが、自宅近くにも3軒くらいある。ただ、どれも絶妙な距離感。歩いていける距離ではないし、わざわざこれだけのために車で行くのも面倒って距離なんだな。だからまだ一度も行ったことがない。いつか、自分の目と舌でちゃんと味わって良し悪しを判断したいと思っている。

 ところが、怠け者ライターのあるあるだが、どこかで書くあてがないから、結果、わざわざ行く気にならないという。百聞は一見にしかずと言いつつ、結局実行できていないわけだ。ライター専業になってちょうど10年。初心にかえって、ちゃんとがんばらなければなと思うわけで。

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