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高田胤臣的ヤバいマガジン

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タイを中心に東南アジア全般における心霊・怪談、B級サブカル、ヤバめなネタなどを集めたマガジンです。
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2020年1月の記事一覧

人の生死が身近なタイ

 救急救命のボランティアを2004年からやっているということもあるが、タイは人の生き死にがすぐそばにあって、死生観が変わるというか、敏感になり、そして鈍感になる。そんな気がしている。  先日、知人が亡くなった。何度かバーで顔を合わせて、少し話をするくらいの関係だったが、SNSで繋がっていたので、氏の投稿は目にしていた。  ある投稿では心臓の血管が切れてしまったということで、バンコク都内の病院に行ったそうだ。緊急手術をしなければならないという医師の見解だったが、それを信じな

タイの救急救命事情【前編】

 タイの救急救命事情について紹介したい。ボクはタイのレスキュー慈善団体「華僑報徳善堂」に2004年12月からボランティアとして参加している。その中で見てきた、タイの救急救命の様子や、あまり知られていない救命の慈善団体について紹介したい。 タイの救急救命は報徳堂から始まった タイの救急救命活動(=救急医療サービス、EMS)はこの「華僑報徳善堂」が先駆けとなる。一般的には「報徳堂」として知られ、タイ人は中国語読みをそのままに「ポーテクトゥング」と呼ぶ。  報徳堂は2010年に

タイの救急救命事情【後編】

 タイの救急救命に関する情報をここで紹介する。前回に続く、後編だ。公共の救急車が配備されたが、結局のところ課題解決には至っておらず、人口も増え、今以上に事件事故も増加すると考えると、しばらくは報徳堂のような慈善団体によるEMS活動が続くだろう。 EMSを支えるのはボランティア ナレントーンが配備されたとはいえ、いまだに民間慈善団体がタイのEMSを支えている。結局のところ、EMSに不可欠なのはマンパワーで、ナレントーンだけでは資金も人手も足りていない。そのため、慈善団体も協力

ゲストハウスで出会った変な人たち【1】女を手にかけた男

 ふと思い出したので、タイや周辺諸国のゲストハウスで出会った変な人たちを書いていこうと思い。ただ、適当に思いだしたときに書くので、不定期連載的な記事として紹介していきたい。今回は第1弾として、最も印象深い人について記していく。  ボクが初めてタイのバックパッカーの聖地「カオサン通り」を訪れたのは、初めての海外旅行の初日の夜だった。1998年1月下旬のことだ。これを書いているまさにジャスト22年前の話である。  当時のカオサン通りは低予算旅行で世界を周る外国人と、タイ人なら

ゲストハウスで出会った変な人たち【2】自作小説を添削させるおっさん

 ふと思い出したので、タイや周辺諸国のゲストハウスで出会った変な人たちを書いていこうと思い。ただ、適当に思いだしたときに書くので、不定期連載的な記事として紹介していきたい。第2弾はかつての話というよりはわりと最近のことで、タイ南部の都市ハートヤイで出会った人だ。  タイ語読みではハートヤイだが、ガイドブックではハジャイとも書かれているかと思う。タイ南部のソンクラー県にある都市だが、県庁所在地というわけではない。しかし、マレーシアとの国境に近いこともあって、ソンクラー県では最