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なぜ金価格が上がるのか?2024年8月の現状を考察してみる

こんにちは!個人投資家のTAKA Chanです。
このブログを書いています2024年8月21日現在、金価格は上昇傾向にあります。この動きにはさまざまな要因が絡んでおり、その背景を理解することは、今後の投資判断に役立つかもしれません。

今回は、金価格が上がる主な原因について解説します。

https://jp.tradingview.com/symbols/XAUUSD/より:2024/08/21現在ドル建ての年初来金価格

それではどうぞ!


1. 地政学的リスクの増大

近年、米中対立やロシア・ウクライナ紛争など、世界各地で地政学的リスクが高まっています。
これらのリスクは投資家にとって大きな不安要因であり、安全資産とされる金への需要が高まっています。特に、経済や政治の不安定さが増す中で、金はリスク回避の手段として再評価されています。

2. インフレ懸念

世界各国でインフレが進行し、物価が上昇しています。これに対して中央銀行は金利を引き上げることで対応していますが、インフレに対する懸念は依然として根強く残っています。
金はインフレヘッジの役割を果たすため、インフレが進むと金への投資が増加し、価格が上昇する傾向があります。

3. 中央銀行の金購入

最近では、中国やロシア、インド、トルコなどの国々が、外貨準備の一環として金を積極的に購入しています。
これらの国々は、通貨の安定性や経済の安全保障を強化するために金を保有しようとしています。このような中央銀行による金購入が、市場での金の需要を押し上げ、価格上昇の一因となっています。

4. 通貨の不安定性

ドルや他の主要通貨の価値が不安定になると、金が代替的な価値の保存手段として選ばれます。特にドル安が進行すると、金の価格は上昇する傾向があります。
これは、金が国際的に取引されるため、ドルの価値が下がると他の通貨で見た場合の金価格が上がることによります。

5. 投資需要の増加

経済の先行きが不透明な状況では、投資家はリスクヘッジとして金に注目します。株式や債券市場のリスクを避けるため、金への資金シフトが増えています。これにより、金の価格はさらなる上昇を見せることになります。

6. 新興市場の需要

中国やインドなどの新興市場では、ジュエリーなどの金製品への需要が拡大しています。これらの国々では、個人の購買力が増し、金への投資や消費が活発化しています。
特に、文化的な背景から金が好まれるこれらの市場での需要増が、金価格を支える重要な要素となっています。


金価格が上昇するもう一つの要因として、「利下げ期待」も挙げられます。これについて詳しく解説します。

利下げ期待と金価格の関係

一方で中央銀行が利下げを行うと、一般的に金利が下がることで、現金や債券の利回りが低下します。現在利下げ期待があるのでその影響は大きい方でしょう。

このような状況では、投資家は利息を生まない金の魅力を再評価します。つまり、利回りが低下した他の資産に比べて、金の相対的な価値が上がるのです。

1. 利下げが金価格に与える影響

  • 低金利環境: 金利が低下すると、債券などの利回りが基本低くなるため、金のような無利息資産が相対的に魅力的になります。特に、低金利が長期化する見通しがある場合、金への投資が増加し、価格が上昇する傾向があります。

  • 通貨安への懸念: 利下げが行われると、通貨価値が下がることもあります。通貨安が進行することで、金は通貨の価値保存手段として選ばれ、需要が増加したりします。

2. 現在の利下げ期待と金価格

  • 2024年8月時点で、各国の経済成長が鈍化する中、中央銀行が利下げを行う可能性が取り沙汰されています。

  • 特に、アメリカ連邦準備制度(FRB)や欧州中央銀行(ECB)など主要国の中央銀行が利下げに踏み切るとの期待が高まっています。

  • このような利下げ期待は、投資家に金を安全資産として再評価させ、価格上昇の要因となっています。

金に投資するためのETF(上場投資信託)

金投資のETFは以下のような主要な選択肢があります。
これらは主に金の価格に連動することを目的としています。

1. SPDR Gold Shares (GLD)

  • 概要: 世界最大の金ETFで、金価格に連動する投資成果を目指しています。

  • 上場市場: NYSE Arca

  • 特徴: 金現物を保有しており、金価格の動きに最も直接的に連動します。流動性が高く、金市場に投資する最も一般的な手段の一つです。

2. iShares Gold Trust (IAU)

  • 概要: BlackRockが運営する金ETFで、GLDに次ぐ規模を誇ります。

  • 上場市場: NYSE Arca

  • 特徴: GLDと同様に金価格に連動することを目指し、金現物を保有しています。GLDよりも経費率が低い点が魅力です。

3. Aberdeen Standard Physical Gold Shares ETF (SGOL)

  • 概要: スイスに保管された金現物を保有するETFです。

  • 上場市場: NYSE Arca

  • 特徴: 経費率が低く、金現物を直接保有するため、純粋に金価格に連動する投資が可能です。スイスの金保管が特徴で、一部の投資家にとっては地理的なリスク分散の意味もあります。

4. VanEck Merk Gold Trust (OUNZ)

  • 概要: VanEckが提供する金ETFで、金現物に投資します。

  • 上場市場: NYSE Arca

  • 特徴: 他の金ETFと同様に金価格に連動することを目指しつつ、金現物を実際に投資家が受け取ることも可能です(特定の条件下で)。

5. GraniteShares Gold Trust (BAR)

  • 概要: GraniteSharesが運営する金ETFで、低コストで金価格に連動する投資成果を目指しています。

  • 上場市場: NYSE Arca

  • 特徴: 非常に低い経費率を提供し、純粋な金価格への連動を目指しています。

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まとめ

金価格は上昇しています。利下げによる低金利環境と通貨安のリスクが、金の需要を押し上げているのです。今後の中央銀行の動きに注目しつつ、金価格の動向を見守ることが重要です。


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