株式市場におけるマルチプルエクスパンションとは?

こんにちは個人投資家のTAKA Chanです。

ここ最近の(2024/02/03現在)米国株式は雇用が強いです。
また、昨年からの流れで、AIの爆発的な普及により一部大型ハイテク企業はリストラをバンバンしながら、ガラリとその姿を変革しようとしています。
とりわけ大型ハイテク株は過去最高値を目指し、すごい上昇になっている株もあります。

まるで幼虫が蛹になり、蛹の中で綺麗な蝶々になるため、大変革している最中のように見えますし、また、AI活火山のマグマ溜まりが噴き出す寸前のような恐ろしさすら感じる相場です、

投資家としては、株価上昇は嬉しい!…でも、なんか違和感ありませんか?
すごい高値なのになんで買われるのか?金利はそこまでバンバン下がらないのに何で株は上がるのか?
不思議に思う方も多いと思います。
今回は株式市場におけるマルチプルエクスパンションを説明します。

因みに、株式市場におけるマルチプルエクスパンションは、経済学や金融学におけるマルチプルエクスパンションとは異なる概念です。

株式市場の文脈でのマルチプルエクスパンションは、企業の収益成長がまだ低いにも関わらず、その企業の株式評価倍率(例えば、株価収益率(P/E)や企業価値/EBITDA倍率)が増加する現象を指します。

この現象は、投資家が将来の成長見込みや、市場環境の改善を期待して、より高い価格で株式を買う意欲が高まることにより発生します。
順に解説しましょう。


⑴マルチプルエクスパンション発生背景(株式市場)

  1. 期待の変化: 投資家が企業の将来の収益成長や業界の好転、あるいは経済全体の改善を期待すると、その企業の株式に対する評価が上昇し始めます。

  2. 評価倍率の増加: 企業の実際の収益が変わらなくても、株価収益率(P/E)、企業価値/EBITDA倍率などの評価倍率が上昇します。これは、市場参加者が株式を現在よりも高い価格で購入しとも良いという強い意欲があることを表しています。

  3. 市場価格の上昇: 評価倍率の増加は、企業の株価の上昇を引き起こします。これは、同じ収益に対して投資家がより多くのお金を支払う気持ちが起こっているためです。

⑵マルチプルエクスパンションの環境背景

  • 低金利環境: 低金利は投資家が株式市場におけるリスク資産への投資を増やす傾向があり、これがマルチプルエクスパンションを促進することがあります。

  • 経済成長の期待: 経済の回復や成長の加速が予測されると、投資家は企業の将来収益が増加すると期待し、その結果、株価評価倍率が上昇します。

  • 流動性の増加: 中央銀行による量的緩和などの政策が市場に大量の流動性を供給すると、この資金の一部が株式市場に流入し、評価倍率の上昇を促します。

2024/02/03現在のは、雇用の強い背景と、経済の将来収益に対する期待、
とりわけ今年はAIの普及に伴う米国経済の回復と成長期待だと思われます。

最後にマルチプルエクスパンションのリスク

この状況リスクがないわけでもありません。
市場の行き過ぎた楽観主義によって短期間に株価が過剰に押し上げられることがありますが、これが持続不可能なレベルに達すると、将来的に価格調整(株価の大幅な下落)が起こるリスクがあります。したがって、投資家はマルチプルエクスパンションの時期を適切に評価しながら投資をする必要があります。

私個人としては、大きな上昇の波なら乗るべきですし、反対に流されそうなはど大きな津波ならさっさと切り上げて逃げることも考えます。

今回の波がいつまで続くのか楽しみでもあります。
一緒に投資を頑張りましょう!!


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