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投資におけるサンクコスト効果:自分の買ったもの、身銭を切ったものは気になる心理について考察する。

こんにちは!個人投資家のTAKA Chanです。
今回のテーマは、ズバリ身銭です。
当たり前のように使うこの言葉ですが、深く考えたことはあまりないのではないでしょうか?

投資家にも当てはまるテーマのため取り上げます。
では早速いきましょう!


はじめに:誰しもが自分で買った物、身銭を切った買い物は気になる


私たちは日々、様々な物やサービスにお金を支払いますが、自分自身のお金を投じた(身銭を切った)ものには、特別な感情を抱くことがよくあります。「身銭を切った場合とそうでない場合の心理的な違い」、「贔屓が出る心理」、例として「車を購入する際にカタログを何度も見直してしまう理由」に焦点を当て、最後に「投資家としての注意点」について考察してみようと思います。

身銭を切った場合とそうでない場合

身銭を切る、つまり自分のお金を使って何かを購入した場合、私たちはその物やサービスに対してより一層の関心を寄せ、価値を見出そうと努めます。これは、「サンクコスト効果」とも大きく関連しており、投資した時間やお金を無駄にしたくないという心理が作用しています。

身銭を切った場合

  • 所有の喜び: 自分のお金を使って購入したものには、所有する喜びや達成感が伴います。

  • 価値の再評価: 支払った金額に見合うだけの価値があるかどうか、より慎重に評価しようとします。

身銭を切らない場合

  • 関心の低下: 無料や他人からの贈り物の場合、関心が薄れることがあります。

  • 価値観の相違: 代金を支払うことなく手に入れたものは、価値を過小評価しがちです。無料の物などはそれにあたります。

贔屓が出る心理はなぜか?

身銭を切って購入した物やサービスに対しては、自然と贔屓の感情が生まれます。これは「確証バイアス」の一形態で、自分の選択や判断が正しかったことを証明しようとする心理作用です。

  • 自己の正当化: 自分の選択を後悔しないように、購入した商品やサービスの良い点を見つけようとします。

  • 比較と評価: 他の選択肢と比較して、自分が選んだものの優位性を確認しようとします。

例として:車購入時、カタログや口コミをなん度も見直しする行為


例えば車の購入です。
一般庶民にとっては結構大きな投資であり、多くの人がカタログや、購入者の感想などをネットで探しては何度も見直します。
これは、大きな買い物への期待感と不安を反映しています。
そして買った後も評価が気になり、なん度もその車種のYouTubeを見たり、Xで口コミを見たり、良い点、悪い点を常に探したりしてしまいます。

  • 情報収集: 購入前の不安を軽減するために、できるだけ多くの情報を収集しようとします。車のカタログを何度も見直すことで、機能、性能、デザインなどについてより深く理解し、自分にとって最適な選択をしようとする意識が働きます。

  • 期待の高まり: カタログを繰り返し見ることで、購入に対する期待が高まります。これは、自分が選んだ車に対する愛着を早期から形成し、購入後の満足度を高める効果もあります。

  • 比較検討: 複数のモデルやオプションを比較検討することで、自分のニーズに最も合致する車を見つけ出すプロセスです。この段階では、自分の価値観や優先順位がはっきりとしてきます。

投資家としての注意点

株も実は同じことです。
身銭を切って何かに投資するのですから、上記の心理的効果は投資判断にも影響を与えることがあります。当然です、誰しも損をしたくないのですから。

私としては、以下の点に注意して判断を心がけることが賢明だと思います。

  • サンクコストの罠に注意: 過去に投資した時間やお金に囚われ、さらなる投資を正当化することで、損失を拡大させるリスクがあります。過去の投資は変更不可能なものとして受け入れ、現状から最適な判断を下すことが重要です。損切りも同じことです。

  • 確証バイアスに警戒: 自分の投資判断が正しいという証拠を選択的に探す傾向に注意し、幅広い情報源から情報を得るようにしましょう。反対意見や、一次情報に立ち戻り判断するのが賢明です。人の予想は必ずバイアスが入りますので注意が必要です。最後は自分で判断しましょう。

  • 多様性とバランスの重視: 投資ポートフォリオに多様性を持たせ、一つの投資に過度に依存するリスクを避けることが大切です。一例として。ポートフォリオの分散は大きな心の支えになるでしょう。

まとめ

自分のお金を投じる行為は、知らぬ間に大きな影響を及ぼしています。
これは言うなれば一種の生存本能だと思います。
身銭を切ったものへの特別な関心は、投資や消費行動において有用でしょうう。しかし同時に慎重な分析とバランスの取れた投資も求められるでしょう。自分の買ったものに対する理解を深めることは、悪いことではなくより賢明な消費者であり、健全たる投資家であるための第一歩だと思います。

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