見出し画像

TroubleへのTravelになりそうなGo Toキャンペーン

そもそもキャンペーン名を「Go Travel」にできないのがこの国の程度…なんだろうなぁ。

以前、北海道民が道内旅行をする場合に限って適用可能な「どうみん割」の内容を見てきました。
あれも見切り発車にもほどがあるとは思いましたが、そのスピード感自体が悪いわけではないでしょう。
そして、リスクが高まった地域から来る客を、どうみん割プランを取り消すことにより締め出せる(※)のは非常に良いと思います。

※道庁からは「客は地元が危険になり旅行に出られなくなった場合に、無条件でキャンセルできる」という説明がなされているわけですね。正確にいうと業者は若干の痛みを負うのですが、それが安全策のお代になるかと思います。

翻ってGo Toですよ。

https://www.mlit.go.jp/kankocho/page01_000637.html

上は、7/13更新、7/14のスクショです。

Go To、名前が出てきたのはどうみん割より前だったと思うのですが…。

まあ、PDFに情報詰まってたら良いのですけど、

PDFの中身も、ショボいです。
どうみん割の1週間前はもっと形できてた。
自治体でできたことが国でできないのはどうかと。

⊰᯽⊱┈──╌❊╌──┈⊰᯽⊱

利用者からみると、制度上はどうみん割よりわかりやすいんですよね。
特に、認められるかどうか迷うものは、かなりOKになってます。
修学旅行や職場旅行でも制限がなく使えます。
夜行列車やフェリーも宿泊施設扱いになります。

ですが、運用の話になると、急にわかりにくくなります。

・7/22スタートの旅行から適用できます。

・50%割引って言うけど、正確には35%の割引と、15%の地域限定クーポンでのバックとなります。

・旅行会社等で申し込み開始できるのは7/27以降です。(は???)

・当分は割引は35%のみ、15%分の地域クーポンの発行は9月頃の旅行からな(待てコラ)

下2つは理解するのに苦労しました。

7/22〜26の旅行はどうするのか?というと、どうやっても事前の申し込みはできないので、後日差額をバックしてもらうように申し込む必要があるそうです。
その兼ね合いからか、たとえ7/22より前に申し込んだ宿泊施設や交通パック等であっても、時期さえ一致していればバックされるそうです。

ちなみに、どうみん割を使った場合は、どうみん割の側が他の公的補助を禁じているため、Go Toは併用できないはずです。
観光庁は「併用が可能かどうかの判断は各自治体に任せるわ」と雑な回答をしています。ひどい。

地域限定クーポンが発行されないというのは、管理するシステムができてないからの模様。夏休みシーズン(今年の生徒さんたちに満足な夏休みはあるのだろうか…)は敢えて絞ってる、みたいな理由でもないみたいです。ひどい。

後から申し込んだ場合にクーポンバックされない、ということになるのは、仕方がないと思います。遠出した人が後でもらっても、メ○カリに出すしかないですし。
そもそも旅行中にしか使えないクーポンにするようですけどね。

⊰᯽⊱┈──╌❊╌──┈⊰᯽⊱

この施策の最も問題になるのは、「県境をまたいでも良い」点ですね。
今炎上しているのも主にここ。

前述の通り、どうみん割なら「石狩地方の奴は来るな」ができるのに、Go Toでは「都民来るな」とは言えないんですよ。厄介です。
(ちなみに(本土の)東京都民の場合、都から出るなといわれたからと、小笠原諸島に向きを変えられても問題だと思います。)

ヤバイ、と思いますよ。

それと、単に観光関連の業界を盛り上げたいといえなら、地元か、せいぜい隣県くらいに抑えておけばいいもの。
これだと浦安とかにお金が集まるだけかもしれず、地域振興という点では不完全です。
(都道府県で縛ると「うちの県は子供が満足できる場所がない」といった問題も出てくるんだけどね…。)

別の問題点として、学校が既に修学旅行を諦めてしまって、今になって修学旅行に使える制度を差し出しても遅いとなってしまった。

この企画に参画する旅行会社には修学旅行で稼いでるところもあるでしょうから、修学旅行を入れたいという要望はあったでしょう。
でも特に周知してもいないし学校も授業のコマ数増やしたいしで、積極的に潰されていってると思います。

名前だけは早くぶち上げた割に、後手も後手なんですよね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?