旅先の食で困るとき:県境を跨がない時の「ご当地メシ」

実は「旅先の食〜」シリーズは、暗に県境をまたぐレベルの遠出をした時のことを中心に書いていました。

都道府県内の旅行では、「近過ぎると食生活が変わらない」という大きな特徴があります。

「近過ぎると」がミソであり、離れていくと県境を跨いだ遠出と変わらなくなっていきますが、コンビニの品揃えが地元と同じ、スーパーマーケットのチェーンが地元と同じ、というようなことは最後まで残ってくるわけです。
これ、お土産(お土産編も書くつもりです)では非常に悩ましい問題になっていきます。

ですが、特に外食においては「土地に根ざしている」という縛りがあるので、「その土地限定の味」を探すこと自体は可能です。

距離が近い場合、「名物」の考え方も変わります。
例えば、北海道外の方が北海道に行って食べる「ジンギスカン」と、札幌市民が滝川市に行って食べる「ジンギスカン」には解像度の差があります。前者は「ジンギスカンという名物」であり、後者は「滝川の○○という評判の店の味付けジンギスカン」を求めます。距離感が近いほど自分の食生活の延長として美味しいものを選ぶという形になるでしょう。

地元の店の選び方と、遠出した時の店の選び方、その間を取ることかできるというのが特徴といえます。

その辺りも踏まえて、「ご当地メシ」を考えていきましょう。


結局、地域発祥の料理は強い

まず、同じ県内でも昔の「お国」の違いがあれば、地元では見たことのない食べ物がある、ということはあるでしょう。
また、「里ごと」「浜ごと」「街ごと」の小さな単位でも、その地の誰かが発案して生まれた変わった料理が供されていることがあります。
そういうものが狙えるなら狙っていきましょう。

特産品は安くなるとは限らない

「特産品は地元でとれたものだから安く食べられる」…とは限らないですし、地元の農家や漁師と直接繋がっている店でないとなかなか手頃にはなりません。
ただ、品物のレベルが他の地域と比べて段違いでそれ故割安に感じる、というのはあります。

県庁所在地で「TVで観た」ものを

地方のTV局はだいたい都道府県庁の所在地に本社を置くもので、その影響が番組に出やすいです。
例えば札幌市の局だと「札幌の情報」をあたかも「北海道の情報」のように放送したりします。

これを踏まえて、例えば、「函館の人が札幌に行った時、家で観た番組で紹介されていた『みよしのの餃子カレー』を食べる」というのが十分成り立つわけです。

催事場に出ていた店

デパートや大型スーパーで行われる催事場に出店しているお店もおすすめです。
催事担当のバイヤーが「これは売れる」と考えて呼んだり買い付けたりするので、少なくともハズレはないとみて良いです。既に食べたことがあるならば、実店舗でそれより味が良くなることはあれ悪くなることは滅多にありません。

なお、現地で「意外とお客さんが少ないな」と思うことはあると思いますが、田舎だとそもそもあまり人がいな(略

催事に「来てくれない」店

地元の絶大的な支持を集めている店が、地域の外に販路を広げる気がない場合があります。
例えば、今年のコナンの映画にも出てきた(笑)ラッキーピエロのハンバーガーは、味を保つために函館圏のみでの営業を徹底しています。こういうお店は、現地に赴かなければどうにもなりません。

道の駅

特産品を使った料理や地域発祥の料理は、道の駅に集約されていることがあります。道の駅が行動範囲にあったら積極的に使うと良いでしょう。

また、道の駅によっては、テナントとして「焼き立てパンで有名な店」など、地元民が食べに来るお店も入っていることもあります。これが評判な場合もありますので、「地元の味」ということではそちらも価値が高いです。

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