TOBEの釈明文を修正してみよう

つい昨日TOBE社の所属タレントをこき下ろしたばかりですが、あの件についてX上で文書が公開されたので読んでみて、不覚にも面白くなってしまいました。

私ならこの文章を、どう修正するか。考えました。

pic.twitter.com/CDiHFOvTqE

— TOBE OFFICIAL JAPAN (@tobeofficial_jp) January 8, 2024

※画像で公開されたので、ポストが消されたらそちらの画像を貼り直します。普通企業サイト上でもPDFで置くものだ…。

今回のテーマは、「1/4～5時点で輪島市が受け入れていない野良ボランティアとして炊き出しを行ったことの釈明文」だ。たぶん「自分たちは野良ボランティアではない」と言いたいのだろう。
それを念頭に入れて書いてみよう。

文書の「型」を考える

まず、ビジネス文書としてどう記載するかを考える。

基本的にどんなビジネス文書でも段取りは変わらない。
取り急ぎであれば多少崩れていても支障のない場合もあるのだけど、今回は対外的な釈明というマイナスの文章なので支障がある。

1.主題
2.挨拶文
3.主題（問題点）について
4.3の発生原因（必要があれば）
5.対処について
6.結びの句

あ。あと、署名ね。
なんでこの文章、署名ないんだよw
ビジネス文書以前の話でしょうよ。

なんなら宛名もないわwww

文章を書いてみよう

宛名と署名について

今回、冒頭にこの一文が置いてあるため、宛名や署名を書くといまいちカッコ悪いような気がしてしまう。

（引用）冒頭の一文

これを冒頭に置くこと自体は、災害発生直後に初めて世に出された会社の公式文書として間違ってはいない。

ただ、本来これは地震災害と関係ない文書で言及する時の書き方であって、地震関連の話を続けるのにこれを書いてしまうと、「2.挨拶文」をどうしたらいいのか？という問題が起きてしまう。

とりあえずそこは棚上げにしたうえで、宛名と署名を記載する。

宛名は「各位」としかいいようがないですかね。
ファンにターゲットを絞るなら「所属アーティストを応援してくださる皆様へ」だったり、特定の迷惑をかけた相手がいればその名前を記載するのだけど。
これ、宛名は省いてもいいかもしれないな。

一応「各位」は記載する。
これを左上に記載し、その下右端に「株式会社  TOBE」を記載する。または、社名の下に「代表取締役　滝沢　秀明」を記載する。

ちょっと待て、「心からお見舞い申し上げます」→「心よりお見舞い申し上げます」だろ、ここ。

主題

「弊社タレントによる被災地でのボランティア活動につきまして」にしておく。
少なくともTOBE社と関連する事項が何か、どんなボランティア活動に関してのお知らせかくらいは追加しておくよ。

挨拶文

「拝啓　うんたらかんたら」はこの場合は必要がない。とにかく主題に関係のある挨拶が必要。

というより、こう記載すると簡潔なのよね。結局。

「1/1に発生した能登半島地震により被災された全ての皆様へ、心よりお見舞い申し上げます。」

やはり冒頭の文章はリストラして、こちらを書こう。

主題（問題点）について

「1/4～5にうちのタレントが輪島市で炊き出しを行ったことに色々言われているので、その釈明をします。」ということを伝える。

ここで、現状は非難囂々だということをちゃんと理解しているという態度を示さないとならない。
あと、所属タレントのファンには二次被害を恐れる人もいるので、それを取り入れておこうと思う。

なので、ここには謝罪も入る。

「お騒がせして誠に申し訳ございません」でもいいんですが、今回お騒がせで済む軽い話とは思っていないので使わない。ここで現状認識をどうしているのかが読み取られてしまうよ。

問題点の発生原因と対処について

さて、ここなんだよ。早い話原文の本文は結びの句以外これなんだけど、この文章だらだら細かなあらまし書いているだけ。具体的なタイムラインは別資料としてまとめるのが好ましい。

「地震発生後、弊社社員へ被災地に住む知人より連絡があり、当地での窮乏を伺いました。そこで、過去に被災地におけるボランティア活動の経験がある者を集め、現地へ必要な物資を運ぶべく行動致しました。1月4日に到着後、翌5日まで、物資の引き渡し、炊き出し及び避難所の修繕作業を行いました。」

こんなところか？

これでも「関係各所ってどこよ」とか「別チームって誰だよ」とか「活動場所がなんでそんな行き当たりばったりなんだよ」とか「餅について説明しろ」とか色々あるんですけど、これもう触れない方がいい。

「1月3日夜に石川県輪島市を目指し、1月6日に帰京しております。」の文章も地味におかしいね。それをいうなら「1月4日、5日に活動を行いました。」であって、出発と帰還の日はどうでもいい。

対処…対処なあ…。釈明文だからそれは違うか。
「誤解を与えてすみません」っていうか。本当に輪島市激おこ案件で誤解じゃないようにはみえるけど、それこそ読んだ私個人の感想だしな。

結び

これは原文ベースでいいかな。
「未だ」どうするかな。「未だに」…「今だに」…しっくりこないので変更する。
最後の文章も言いたいことはわかるが、言い回しを少し変えたい。

そして、「以上」も最後につける。

できたもの発表

というわけで、書けました。

Google Docsで書き起こしてPDF化もしたのですが、せっかくなので元ネタ通り、画像形式で載せますか。
画像切り抜きツールを使ったので、余白はざっくり切り抜いています。

もちろんこれは一例ですし、文書作成のプロではないので、もっといい案を作れる人はいると思うんですよね。
まあ、あくまで今回はネタですから。

なお、万一上の画像をFake画像として使っている人がいたら、このnoteのリンクを貼っていただくと助かります(ﾉ∀`)

…あれ？
もしかして日付要る？(；・∀・)