芸人・長谷川かいまくんの成長
時代にあったライブ配信のネタ
2022年1月10日に開催された、株式会社TAPの若手芸人たちだけによる事務所非公認の自主ライブ「カンニング」の5回目。
元来「ガラパゴス」という漫才コンビでデビューしてけれどすぐに解散。現在は相方をさがしながらピンで活動している長谷川かいまくんの今回のライブのピンネタが、僕にとって非常にツボでした。
おばあちゃんが孫にあげた5万円ものお年玉の使い道を尋ねると、「ライブ配信」への投げ銭(スーパーチャット)にお正月三ヶ日で使ってきってしまった事を知る。
その時のおばあちゃんの悲しい心の描写と怒りを、スパチャ、ガーシーなどの世間が知っているようなワードで展開していく一人芝居でした。
もう設定の段階で面白い。
元々一人芝居が好きな自分には大好物
モロ師岡さん、イッセー尾形さんなど、もともと一人芝居は自分には大好物で、昔は好んで劇場に足を運んでいたくらいですが、その時の面白さを思い出せさてくれるくらいいいネタでした。
「ひとり芝居」って落語のように自分以外の登場人物の存在やしゃべり手の環境を観客に鮮明にイメージさせ感じてもらえないと、どんないいネタでもなかなか描写が伝わらなくて面白くないのだけれど、この「おばあちゃんのお年玉」のネタは、それがちゃんと伝わってきてて、とても会場を笑いで沸かせていました。
彼の成長は嬉しい。
今年のR-1グランプリでもこのネタを披露したそうだけど残念ながら落選したらしい。しかし、めげないでこのネタを大事に育ててほしい。
かいまくんは本来早口で滑舌があまりよくないのですが、今回のライブの舞台では、他のネタやフリートークでも、それを感じさせないくらい落ち着いて喋り、演じていて、彼の高校生のオーディションの時から見てきている自分にとっては、彼の今回の舞台で、今年の大きな成長を勝手に期待しちゃいました。
まだ21歳と若いですが、歳はすぐにとってしまう。
また、若いと下ネタに走りがちだけど、それって楽な方へ逃げてしまって「芸」として見せるには安っぽくなってしまうので、できればあまり下ネタは扱ってほしくないのが個人の希望(事務所関係者でもお笑い評論家でもなんでもないので、身勝手な思いですが)
これから、いろんな経験を積んでいくと思うけど、諦めずに頑張って売れてほしい芸人の一人です。
長谷川かいま(株式会社TAP所属)
プロフィール https://www.tap-1.jp/talents/view/78
Twitter @0718hasegawa
Instagram @kaima_hasegawa
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